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昨年9月にCBからコンバート。大津の2年生GK坊野雄大がプレミアWEST首位・静学をシャットアウト

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大津高GK坊野雄大(2年=PSTC FUKUOKA U-15出身)が首位・静岡学園高を完封

[9.3 高円宮杯プレミアリーグWEST第12節 静岡学園高 0-2 大津高 エスプラットフジスパーク]

 GK挑戦からまだ1年ほど。大津高(熊本)GK坊野雄大(2年=PSTC FUKUOKA U-15)がプレミアリーグWEST首位・静岡学園高の前に立ちはだかった。

 1-0の前半42分、スルーパスで抜け出してきたFW大木悠羽(2年)との1対1をストップ。「ちょっと遅れたと思ったんですけれども、身体に当てるしか無いと思って飛び込んだら身体に当たってくれた。チームのみんなも褒めてくれた」というビッグセーブで決定機を阻止すると、2年生守護神は後半立ち上がりにも味方のピンチを救った。

 サイドからPAへ侵入してきたMF田嶋旦陽(3年)のシュートを鋭い反応でストップ。「3番の田辺(幸久)さんがファーのコースを消してくれていたので、ニアしかなかったので。そこは絶対に自分が止めないと、と思って跳んだら、止められました」。強敵をシャットアウトしたGKは先輩たちに感謝。静岡学園のU-18日本代表GK中村圭佑(3年)との戦いで勝ち取った1勝は自信になったようだ。

「(中村は)代表に入っていて、自分も知っていたので『きょうは負けられないな』と。プレミアも4試合、5試合出ているんですけれども、自分が止めてチームに貢献して勝つという試合はあまりなかったので、きょうのように止めてゼロで抑えられたのは大きいなと思います」。

 坊野は昨年9月、名将・平岡和徳総監督の提案でCBからGKへコンバート。「平岡先生から話をされてGKを始めました。今思ったら、やっぱり平岡先生のおかげ」。平岡総監督は坊野のGKとしての資質にいち早く気づき、周囲の反対の声もあった中で坊野の起用を提言。期待されたGKはチャンスを得たインターハイ予選で活躍し、そのまま先発に定着している。

 GK転向で苦労したことは「ボールに怖がらない、どういうシュートが試合中に来るか分からないので準備とかそういう部分」だという。だが、「GKコーチと1からだったんですけれども自分の2個上には(西)星哉さんとか(南)太童さんとかいて、そういう選手たちと練習ができて、どこでどうしたら良いかとか聞いてそこからどんどん成長できた」。現在は抜け出してきた選手に対して怖がらずアタックすることや、1対1の対応に自信を持ってプレーしている。

 インターハイは市立船橋高に2つのスーパーゴールを決められ、PK戦で惜敗。「インターハイとか終えてGKの中で、GKがチームを勝たせられるようにという話をしているので、本当にきょうだけが良かったじゃなくて、本当に上を目指して自分が勝たせる選手になっていかないといけないので、もっともっと頑張っていきたい」。経験面はまだまだだが、178cm、76kgの2年生GKの伸びしろは大きい。経験を重ねながら成長を続け、チームを勝たせるGKになる。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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