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[MOM4423]飯塚MF保科剛(1年)_昌平封じ。生命線の球際で抜群の強さ

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飯塚高の10番MF保科剛(1年=CAグランロッサ出身)は中盤の攻防で存在感

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.16 NBチャンピオンシップ予選リーグ 昌平高 0-1 飯塚高 時之栖うさぎ島G]

「最初から負ける気しなかったですし、自分たちが一番という気持ちで来ている。自分たちが一番と思ってやっていました」

 飯塚高(福岡)の10番MF保科剛(1年=CAグランロッサ出身)は勝つことだけを考えて、昌平高(埼玉)との大一番に臨んでいたという。そして、特長の球際の強さを随所で発揮。島田一真コーチも「トップでもプレーしているので。今回は(U-16チームに)下ろしてきたけれど、(相手を)潰していましたから。(彼が)潰せなかったらもっと崩されていた」と評したプレーで勝利に大きく貢献した。

 個々のスキルの高い昌平にチームが苦しめられたことは確か。だが、保科は予測力の高さ、守備範囲の広さも活かし、その攻撃を良く食い止めていた。1年生相手で球際は「負けないですね」。特別なサイズの無いボランチにとって、球際の攻防は生命線だ。

「タイミングとか、当て方とか、当てる向きとか考えてやっていかないと上にいけないと思った」と、上へ行くために磨いてきた武器で相手選手からボールをもぎ取っていた。

 保科は相手に意図的にパスを出させて、瞬間的な動きで奪い取るなど守備の巧さ、また攻守両面での運動量も光る。まずは大会初戦で強敵相手に活躍し、勝利。「代表とプロを勝ち取るつもりで来ている。ここで目を付けてもらいたい」と語るボランチは、「ニューバランスチャンピオンシップ 2023 U-16」を自身の名も広める大会にする意気込みだ。

 兄・DF保科鉄(3年)は名門・東福岡高(福岡)の守りの要。中学卒業時、当初予定していた進路を変えて、兄に勝つため、東福岡に勝つために飯塚へ進学したという。そこで運動量やプレススピード、人間性の部分も成長させてきた。その保科が今大会の活躍、優勝によってさらに自信をつけ、選手権でも目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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