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3年生で唯一トップ昇格のGK小林将天はこれからも同期たちと切磋琢磨。来季のFC東京U-18の活躍に「自分もめちゃくちゃ注目したい」

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後半、FC東京U-18のGK小林将天が相手の決定的なシュートをストップ

[12.3 高円宮杯プレミアリーグEAST第22節 FC東京U-18 0-2 青森山田高 東京ガス武蔵野苑多目的G]

 FC東京U-18は4月のアウェー戦(2-0)に続く青森山田高戦連勝を目指したが、0-2で敗戦。「東京が一番意識している相手」(GK小林将天、3年)を苦しめたものの、目の前で宿敵の優勝する姿を見ることになった。

 前後半の立ち上がりなど、自分たちが主導権を握る時間帯もあった。だが、警戒していたセットプレーから2失点。U-19日本代表GK小林はシュートへの準備の良さと驚異的な反応でビッグセーブも見せていたが、もちろん自分のプレーに満足はしていなかった。

「チームとしても、個人としても悔しいですね。自分はシュートストップが得意なプレーなんですけれども、自分が止めてチームを救うという部分では今日も出した上で結果は0-2なので悔しいです」。目の前でコースが変わったシュートを止めるなど世代を代表する守護神の実力を発揮したが、仲間たちとのラストゲームを白星で終わることはできなかった。

 小林は、「(今年のFC東京U-18は主将の)岡崎(大智)含めてチームを引っ張ってくれた存在がいて、めちゃめちゃ仲の良いチームで、大好きなチームであって、でもこういう風に終わりは来てしまう。練習から全員が最後まで全力を出しての結果なので、受け入れて次に進もうと思います」とコメント。そして、「これで(U-18チームでの活動は)終わりなんですけれども(みんなのサッカー人生は)終わりじゃないので、個人個人の技術を上げて、また一緒にサッカーをしたいですね」と期待した。

 同期の3年生の中で、小林は唯一のトップチーム昇格。「特に同年代のGKの齋藤(朝陽)なんかはプレミアで(1試合も)出ていなくて、もっと上でやれるポテンシャルがあるんですけれども、そこで自分に時間くれて自分がこうやって昇格する結果になったので、そこはしっかりと受け止めて、また絶対に同じピッチでできるはずなので切磋琢磨していきたい」。4年後のプロ入りを目指す彼らに負けないように努力を積み重ねる。

 先月、1歳年下のGK後藤亘(2年)がU-17ワールドカップで活躍。2年後のU-20ワールドカップや5年後のロサンゼルス五輪に日本の守護神として出場することも目標だ。そして、「いつでも元気で見ている人がワクワクしてくれるような、あのGKなら止めてくれる、というようなGKになって試合で勝っていきたいですね」と力を込めた。

 最後に、今季ゲーム主将も努めてきた守護神は世代別日本代表も揃う後輩たちへ向けてメッセージ。「1個下、2個下、3個下含めて能力の高い選手が揃っているので、来年は(プレミアリーグファイナルへ)行けるはずですし、自分もめちゃくちゃ注目したいので、1個下の後藤(亘)や(山口)太陽にチームを引っ張っていってもらいたい」。悔しい敗戦、プレミアリーグEAST10位でU-18チームでの活動を終了。U-18チームから次のステージでの活躍を目指す3年生たちは、来季の後輩たちの活躍をそれぞれの場所から応援する。


(取材・文 吉田太郎)
 
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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