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[鹿児島ユース(U-17)フェスティバル]”期待の大器”中学2年生MF川上篤人が鹿児島U-18でプレー。「全てができる選手」「どこに行ってもチームを勝たせる選手」を目指す

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期待の中学2年生、MF川上篤人が鹿児島ユナイテッドFC U-18

[12.25 鹿児島ユース(U-17)フェスティバル 鹿児島U-18 2-2 佐賀聖和高 ユニータ]

 鹿児島期待の中学2年生がU-18チームで力を磨いている。25日、「第2回鹿児島ユース(U-17)サッカーフェスティバル」2日目が行われ、鹿児島ユナイテッドFC U-18は午前中に佐賀清和高(佐賀)と対戦。2-2で引き分けた。

 この日は2試合が組まれており、DF竹内大斗(2年)や国体選抜GK久米田聖海(1年)は佐賀清和戦を欠場。その中で先発取りを狙う選手たちが勝利とアピールを目指した。立ち上がりからMF小林眞大(1年)らが相手を見ながらボールを動かし、3人、4人と連動した崩しや個での仕掛けにチャレンジ。注目の中学2年生MF川上篤人が正確なタッチやDF1人を剥がす力も見せながら、2本、3本とシュートを打ち込んでいた。

 チームは前半、再三のチャンスを活かせずに無得点。それでも、後半6分にMF吉元雅弥(1年)が抜け出しから同点ゴールを奪う。さらにゲーム主将のCB前村翔(2年)やCB鶴田央河(1年)が相手の速攻を食い止めながら勝ち越し点を狙うと、終了2分前の28分にFW内匠唯斗(1年)が相手の僅かな隙を逃さずにこぼれ球を決めて2-1。だが、直後にロングスローから追いつかれ、白星を逃した。続く玉野光南高(岡山)戦も0-0で引き分け。3分のGROUP C 3位で9位トーナメントへ回ることになった。

 中学2年生の川上は1か月ほど前からU-18チームに合流。並松亨樹コーチは優れたプレー面だけでなく、「自分がどうなっていきたいのか、明確なビジョンがあって、何をすべきか考えて行動できる」ことを認める。インタビューでは年齢よりも3歳ほど年上のような落ち着いた印象。182cmの体はまだ成長途中で、上のレベルの中でスピード感を向上させている最中だ。クラブ期待の中学生MFが、自身の特長や課題、「将来の目標」などについて語った。

●鹿児島U-18MF川上篤人(中2)
―U-18の試合を体感した感想を教えて下さい。
「やっぱり速いですね。中学生とかでやってると速さが違います」

―立ち上がりからチャンスに絡んでいた。
「決め切れなかったです」

―今日の試合でやれたこと、やれなかったことは?
「通用しないことの方がやっぱり多くて。プレスが速いんで、ボール受けてからの判断のスピードとか、それをもっと突き詰めていかないといけないと思います。守備もスピードだけとか、フィジカルだけじゃ勝てないところがあるんで、予測とかやらないといけないし、(U-18チームでプレーすると)やっぱり考える力が付くと思いました」

―中学2年生でU-18チームに。どう受け止めている?
「中学生で入って、僕としては失うものはないっていうか。だから、どんどんチャレンジして、もう経験するしかない、とにかくやるしかない、って感じです」

―どういうところを見て欲しい?
「僕の強みとしては、チャンスメークというか。僕自身としては、攻撃だけとか、守備だけとかじゃなくて、どっちもできるだけしたくて、全部に係るというか、たくさんボールに係わりながら、チャンスメークだったり、ゴール決めたり、守備も貢献できるし、もう全てができる選手というか、それを目指しています」

―その中でも自信のある部分も。
「特別な武器はワンツーだったりとか。鹿児島のサッカーとしては、ワンツーだったりとか、3人目とか、複数人での係わりやボール回しとか、そういうのを目指していて。それは自分としても得意というか、3人目とか、ワンツーとかで相手を剥がしたりとか、個人としても剥がしたりするんですけど。だから、(自信のある部分を挙げると)チャンスメークですかね」

―ここからどのような存在になっていきたい?
「今後は、チームを勝たせる存在っていうか、ボランチでも点決めるとか、もうとにかくチームを勝たせられる。どこに行ってもチームを勝たせる。トップに行っても、プロになっても、もう若手でもチームを勝たせれるような存在になっていきたいと思います」

―エリートプログラムを経験した感想は?
「その時は他の地域の日本の人と、あと韓国とも試合して、感じたことはスピードですね。やっぱりスピードが違うっていうのと、あと、みんなそれぞれ武器があって、その武器を一生懸命表現している。韓国もやっぱり韓国の色があるというか、その自分の武器を精一杯表現するので違うなと思います」

―高体連も強い県で、ユナイテッドへ。それはどのような決意を持って。
「やっぱユナイテッドだと、どんどん上(のカテゴリー)でできるんで、だからほんともう1秒でも、もう1分でも、1日でも早く上でやりたいなっていうのがあって、ユナイテッドを選んでるっていうのはあります」

―サッカー始めたのは家族の影響?
「お父さんは(身長180cmくらいの体だが)サッカーしてなくて、スポーツ何もしてなくて、お母さんもそんなスポーツしてる感じじゃなくて。たまたま小学校でサッカーやってて、(自分も)何かスポーツ好きで、運動するの凄く好きだったんで、『何かサッカーあるけど』みたいな感じで見ていたら、コーチの人に『やんない?』って言われて、始めました」

―憧れの選手は?
「憧れというか、僕が好きなのは、僕ある程度大きい方だと思うんですけど、なんかおっきくて足元がある選手とかで、おっきくて中盤やってる選手とか。ロドリとか、ブスケツとか、デ・ブライネとかおっきくても足元があってという選手が好きです。おっきくても、上手いし、守備もできるし、で、チームを勝たせられるんで、ロドリとか。ほんとチームの軸になるんで、(好きな選手は)そういうチームの軸になる選手ですね」

―将来の目標は。
「将来の目標は、やっぱもうヨーロッパでやることですね。 鹿児島でプロになって、そこから活躍して、海外とかに行きたいなと思っています」

―来年はU-15の代表活動も本格的に始まる。自分への期待感もある。
「そうですね。代表とかに入っていきたいです」

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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