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「近江の中だから目立てるっていう風に思われたくない」。攻撃的DF金山耀太が日本高校選抜でも輝く

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選手権準優勝・近江高の攻撃的DF金山耀太主将(3年=シーガル広島ジュニアユース出身)が日本高校選抜でも輝く

「『近江の中だから目立てるっていう風に思われたくない』のが本音なんで、誰とやっても目立てる選手にはならないといけない。近江でああやって目立ててた部分もあるけれど、それがここになって通用しなかったら何も意味がないと思うんで、しっかり通用するように。何か1つでも成長できるように頑張ってきたいです」

 滋賀の新興勢力、近江高は今冬の選手権で快進撃。3度目の出場ながら初の決勝進出、準優勝を成し遂げた。中でも、DF金山耀太主将(3年=シーガル広島ジュニアユース出身)は準決勝で貴重な追加点を決め、決勝でも同点アシストを記録。3バックの左DFや左WBのポジションから繰り出す鋭いドリブルやラストパスなど、その攻撃力によって躍進の立役者となった。

 その金山は20日、日本高校選抜選考合宿初日のトレーニングに参加。才能たちの中でもやれることを示す意気込みだ。選手権では、近江から金山も含めて5選手が優秀選手に。だが、日本高校選抜候補合宿メンバーに選出されたのは金山一人だけだ。近江の代表として合宿に臨んでいるリーダーは、近江にとって初の日本高校選抜入りへのチャレンジもスタートしている。

 選手権後は選考合宿へ向けてコンディション調整のみ。また、合宿初日はハーフコートの9対9だったこともあり、「ちょっとやりにくさもあった」。それでも、試合を重ねるごとに周囲との連係を深め、チームメートも「上がって良いよ」と後押ししてくれた。

「最後(6本目)のゲームは1番自分の良さが出てたゲームかなと思っています。ドリブルで剥がしたりっていうのができていた」と金山。ドリブルでDF間へ鋭く潜り込み、崩しに係わる回数を増やしていた。

 選手権の反響の大きさを選考合宿でも実感。「ここに来てからも凄く声を掛けてもらえますし、ほんと、凄い大会で、素晴らしい大会の中で、自分たちが躍動できて良かったかなっていう風に思います」。選手権での大活躍によって、名を知られるようになった。日本高校選抜候補にも選出された。ただし、満足はしていない。

「近江の中だから目立てるっていう風に思われたくない」という攻撃的DFは、どこで、誰とプレーしても自分の特長を発揮し、チームの勝利に貢献していく。近江の攻撃スタイル、仲間のサポートが金山の良さを引き出していたことは確か。だが、注目DFは高校選抜入りを懸けた選考合宿でこの日以上のプレーを見せて関係者たちにまだまだアピールする。

「(高校選抜に)残りたいっていう気持ちは強いし、多分、それはみんな一緒なんで。みんなが良さを出そうとする中で、ちょっとでも違いを一人出せたらなと思います」。周囲からの信頼も得て、より自分の良さを表現すること。大学生との練習試合(21日、22日)で躍動し、日本高校選抜候補の中でも目立てることを証明する。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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