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日本高校選抜候補FW小田晄平(昌平)がゴールでアピール。上田綺世イメージの一撃含む2発

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4本目21分、日本高校選抜候補FW小田晄平(昌平高3年=FC LAVIDA出身)が右足でこの日2点目のゴール

[1.23 練習試合 日本高校選抜候補 4-2 U-17日本高校選抜候補]

 高校3年生中心の日本高校選抜候補と高校1、2年生中心のU-17日本高校選抜候補との“兄弟対決”。その勝敗を決定づけたのは、日本高校選抜候補FW小田晄平(昌平高3年=FC LAVIDA出身)だった。

 25分×4本行われた練習試合の4本目に出場した小田は、2-2の18分に勝ち越しゴール。速攻から左中間でボールを受けると、相手CBとの1対1を強引に突破する。右足シュートのコースはやや甘かったものの、GKを弾いてネットに吸い込まれた。

「カウンター要素で持ち味のスピードを活かせるっていう場面だったので。シュートに関してはラッキーな部分もありましたけど、気持ちで押し込みました」

 勢いに乗った小田は、この後も一際強い姿勢でゴールへ。そして21分、ゴール前でパスを受けると、右への動きから身体全体を使って右足を振り切る。この一撃がゴール左へ決まり、ダメ押しゴールとなった。

「2点目に関しては、トラップした瞬間に上田綺世選手のイメージが一瞬で湧いて。上田綺世選手って腰の動きが凄いじゃないですか。逆サイドに振り切るっていうか。足の力だけじゃ絶対無理。体全体で振るみたいな感じで、自分はそういう部分は結構自信がない訳ではなかったし、そういう腰の動きも確かに悪くはないと思ってたので、それが上手く成功して良かったです」と微笑んだ。

 21日、22日に行われた大学生との練習試合は無得点。この日の活躍を喜んだ小田だが、「この2点っていうのは評価に自分もなったりすると思っています。でも、逆に大学生相手にこのプレーができなかったのは自分の反省でもある。そこは来年に向けてはいい指針になったのかなと思います」と引き締めていた。

 U-17日本代表歴を持つストライカーは高校最終年での量産が期待されたが、怪我もあり、先発落ちも経験。シュートまでは持ち込むものの、ポストを叩いたり、相手GKのファインセーブに阻まれたりするなど得点数を十分に増やすことはできなかった。

 それでも、「チームが勝つことが優先だったので、点を取れなくて悔しい部分はありましたけど、それ以外に守備に貢献するっていう部分や自分の徹底するところはできたのかなと」。チームのために戦ったFWは、選手権で2得点を挙げて日本高校選抜候補選出。そして、最後にアピールして選考合宿を終えた。

 高校卒業後は東海大へ進学。今後の目標について、小田は「大学在学中にプロを決めたいと思ってるし、逆にその期間で決まればリーグ戦だったりカップ戦に出れるっていう機会も少なからずあると思う。在学中にプロ決めるっていうのが1つの目標でもあります」。そのために一つ一つのプレーの出力を向上させること、また力の使いどころを学ぶことも大事になるという考え。自分自身を成長させ、この日のように結果を残してチャンスを掴む。

(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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