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準決勝の壁を打ち破った横浜FM 兵藤「リーグの悔しさを取り返す」

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[12.29 天皇杯準決勝 横浜FM2-0鳥栖 日産ス]

 3大会連続で天皇杯ベスト4まで勝ち進んでいた横浜F・マリノスは、29日のサガン鳥栖戦に2-0で勝利し、元日の決勝進出を決めた。横浜FMが最後に決勝に進出したのは、Jリーグが開幕する前の第72回大会。決勝進出は、実に21年ぶりとなる。

 一進一退の攻防が続く中で、試合を動かしたのはMF兵藤慎剛だった。後半41分、DF奈良輪雄太が入れたくさびのボールをFW藤田祥史が落とす。これを1タッチで兵藤がゴールに蹴り込んだ。

「奈良輪から、自分の奥にくさびが入った段階で、(ボールが入ったところが)フジくん(藤田)だったので、絶対に落としてくれるなと思っていました。ゴール前でしたし、強いシュートはいらないなと思いましたね。奈良輪が自分を飛ばしたパスを入れた段階から、あのゴールのイメージはありました。チームとしてうまく連動したゴールだと思います。シュートは股下を狙ったわけではありませんけど、ファーが思いっきり空いていたのでいと思います」

 この一撃に加え、後半ロスタイムにもMF中村俊輔が追加点を挙げた横浜FMは、2大会連続で越えられなかった準決勝の壁を乗り越えた。リーグ戦では2節を残し、1勝すればタイトルを獲れる状況になったが、その1勝をつかめなかった。再びタイトルに王手を賭けた今、同じ過ちは繰り返せない。

「リーグ戦のタイトルを逃したショックは、誰もが引っ掛かっていると思う」と話す兵藤は「その悔しさを取り返すのは、天皇杯であったり、来年のリーグ戦を取ることでしか晴らせない。時間が経てば晴れるというものではないので。自分たちで、また新たなタイトルを取って、気持ちが晴れる部分があると思う。そこに向けてチームは一つになれているなと思います」と、タイトルへの強い思いを言葉にした。

(取材・文 河合拓)
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