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[MOM661]浦和東DF大場瑞希(3年)_王者のリーダー、“魂の”先制弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.8 第91回全国高校選手権埼玉県予選2次L第2節 浦和東2-0東農大三 惣右衛門G]

 主将の魂のゴールがスコアを動かした。連覇を狙う浦和東は前半を0-0で折り返す苦しい展開。守備面での不安はほとんど感じさせなかったが、攻撃面では再三の決定機を東農大三GK笠原脩佑(3年)に阻まれ、暗雲が漂いはじめていた。
 
 その嫌な流れをCB大場瑞希主将(3年)が断ち切る。後半7分、右CKのこぼれ球をFWンドカ・ボニフェイス(2年)がゴールを背にしたままキープすると、ラストパスを右足で合わせてゴール左隅へねじ込んだ。

 前半からセットプレーでゴール前へ上がると、ダイビングヘッドでゴールを狙うなどFW以上にゴールへの執念を見せていた大場。「自分はセットプレーでしか上がらないですけど、『自分のところにボールが来る』と思ってやっていた。(得点シーンは)たまたまこぼれて来て、ラッキーでした」とチームに歓喜をもたらした一撃を振り返った。

 170cmのCBで圧倒的な強さや高さといった特別な武器を持っている訳ではない、ただ野崎正治監督も「リーダーとしての責任感を持っている」と目を細める責任感の強さと熱い闘志でチームを引っ張る存在だ。この日も常に声を出し続けてチームを集中させ、ゴールでチームを救った。

「コーチングというところは自分の武器だと思っている。後ろからチームをコントロールしていきたい。憧れは吉田麻也選手。名古屋時代からいいと思っていたんですけど、くさびに強くて、ヘディングも強い」。ロンドン五輪で抜群のキャプテンシーを発揮した憧れの存在のように、チームをまとめて勝利へと導く。

(取材・文 吉田太郎)
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