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最下位・札幌が終了間際のオウンゴールで首位・仙台を撃破、今季3勝目

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[8.11 J1第21節 札幌2-1仙台 札幌ド]

 J1の第21節が11日に各地で行われた。最下位コンサドーレ札幌はホームで首位ベガルタ仙台と対戦し、2-1の逆転勝利を収めた。前半12分にセットプレーからDF渡辺広大に先制点を奪われるも、後半34分にDF日高拓磨のゴールで同点に追いつく。終了間際のロスタイム5分にオウンゴールで逆転に成功し、2戦ぶりとなる今季3度目の白星を手に入れた。一方、仙台の無敗記録は7(2勝5分)でストップ。8戦ぶりの黒星を喫すると、この後に行われる勝ち点1差の2位・広島の結果次第では首位陥落の可能性も出てしまった。

 札幌は2戦ぶりの勝利をめざし、FWテレが1トップで先発。2列目には右からMF砂川誠、MFハモン、MF古田寛幸が並んだ。対する仙台はFW赤嶺真吾がベンチスタート。代わってFW柳沢敦が6月23日の浦和戦(0-0)以来、6戦ぶりの先発出場を果たした。

 前半12分に早くも試合は動く。左サイドからドリブルでMF関口訓充が仕掛けるが、ゴールライン際でDF奈良竜樹にクリアされる。ここで獲得した左CK、MF梁勇基が蹴り込んだボールからゴール正面のDF渡辺広大がヘディングシュートを叩き込んだ。仙台が早くも先制に成功した。

 何とか追いつきたい札幌だったが、最後のシュート精度を欠き、得点にはつながらない。ハモンの右クロスからテレが頭で合わせるも枠を外れる。前半35分にはハモンの縦パスに抜け出た古田がシュートを打つもGK林卓人に止められた。前半終了間際にもチャンスメイク。砂川の左クロスをハモンがスルー。PA左から古田がシュートを放ち、こぼれにMF山本真希が詰めるが決めることはできなかった。1-0と仙台リードで前半を折り返す。

 後半に入っても、互いにゴールを狙っての攻防が続く。後半29分には仙台が細かいパスワークで決定機。梁のスルーパスからPA内左へMF太田吉彰が抜け出す。GKとの1対1を迎えたがオフサイドの判定。シュートでは終われなかった。

 札幌は後半24分に砂川に代えて、FW内村圭宏。同32分にはテレに代わり、FW上原慎也をピッチへ送った。すると同34分に同点弾が生まれた。内村がゴール正面から右へドリブルで流れると、走り込んできた山本へスルーパス。抜け出した山本が右サイドから中央へ折り返す。最後はゴール正面へ飛び込んできたDF日高拓磨がDF田村直也の前からヘディングシュートを叩き込んだ。札幌が1-1に追いつき、試合を振り出しに戻した。

 これで勢いに乗った札幌は直後の後半37分に追加点のチャンスを迎える。縦パスに抜け出した内村が右サイドからPA内へ進入。飛び出してきたGK林の頭上を抜くループシュートは、惜しくもポスト左を叩いた。その後はカウンターの応酬。激しい攻防が続く。後半41分に仙台は最後の交代カードを切り、関口に代えてFW中原貴之を投入。対する札幌は同42分に古田に代わって、MF岡本賢明をピッチへ送った。すると最後の采配が的中したのは札幌だった。

 終了間際のロスタイム5分、ハモンのスルーパスに左サイドへ抜け出した岡本がドリブルで仕掛けてクロスを入れる。ゴール前への絶妙なボールはクリアしようと、ニアサイドへスライディングしてきた渡辺の足に当たり、ゴールネットへ吸い込まれた。オウンゴールが決まり、札幌が逆転に成功。劇的な形で試合は終了し、札幌が2-1で勝利した。

 試合後、同点弾を決めた日高は「絶対に同点にしてやろうと思っていた」と胸を張り、「上手くゴール前に入れたのが良かったんだと思う」と得点シーンを振り返った。前節はC大阪に4失点大敗を喫していたが、立て直しての首位チーム撃破。「絶対に次のホームでも勝ちたい」と日高は力を込めた。

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