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3位浦和は首位仙台の堅守をこじ開けられず…上位対決はドロー

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[6.23 J1第15節 浦和0-0仙台 埼玉]

 J1第15節は23日、各地で9試合を行い、埼玉スタジアムでは3位浦和レッズと首位ベガルタ仙台が対戦した。勝ち点5差で追う仙台との勝ち点差を詰めたい浦和は後半に入って再三、チャンスをつくるが、あと一歩及ばず、0-0のスコアレスドローに終わった。浦和はこれで6戦負けなし(2勝4分)となったが、順位は3位のまま。首位・仙台との勝ち点差も5から縮めることはできなかった。

 浦和は前節・G大阪戦(2-1)で負傷交代したMF平川忠亮に代わってMF宇賀神友弥が今季リーグ戦初先発となった。
 仙台も前節・札幌戦(4-1)から先発一人を変更。累積警告で出場停止のFWウイルソンに代わり、札幌戦で途中出場から今季初ゴールを決めたFW中原貴之が今季リーグ戦初先発を果たした。
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 勝ち点5差の首位・仙台と3位・浦和の上位対決。両チームともに立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛けるが、守備陣も互いに高い集中力を発揮し、なかなか決定機が生まれない。仙台は前半10分、DF朴柱成の左クロスから中原が打点の高いヘディングシュートを放つが、枠外。浦和も同11分、MF阿部勇樹からの大きなサイドチェンジを受けた宇賀神が右サイドから中に切れ込み、左足ミドルを狙うが、シュートはDFにブロックされた。

 徐々に試合の流れを引き寄せていったのは仙台。セットプレーからチャンスをうかがい、前半14分にはMF梁勇基の右FKにDF菅井直樹が頭で合わせる。同20分にも梁の左CKからこぼれ球をつないで最後はフリーのMF角田誠がゴール正面から狙ったが、右足のシュートは大きく上に浮いてしまった。

 中盤でのせめぎ合いが続く試合はこう着した展開になる。仙台は後半32分に梁、浦和は同40分にMF梅崎司が積極的にミドルシュートを狙うも、攻撃は単発。試合を押し気味に進めた仙台だったが、最後のところで精度を欠き、前半は0-0のまま折り返した。

 後半開始1分、浦和はMFマルシオ・リシャルデスの右足ミドルが右ポストを直撃。いきなり際どい場面をつくると、前半とは打って変わって厚みのある攻撃で仙台を押し込んでいった。後半7分、マルシオの右クロスを梅崎が落とし、MF柏木陽介が左足ボレーで狙うもDFがブロック。同11分にはカウンターからFW原口元気がドリブルで駆け上がり、最後は柏木がシュートを狙ったこぼれ球に梅崎が詰めるが、トラップが大きくなってしまった。

 浦和は後半14分にも柏木が右サイドに展開し、駆け上がってきた宇賀神がダイレクトでクロス。ゴール前に飛び込んだ梅崎のヘディングシュートはGKの手を弾いてクロスバーに当たった。立て続けに決定機をつくるも、あと一歩のところでゴールは割れず。一方、防戦一方の仙台は後半18分、FW柳沢敦に代えて負傷明けのFW赤嶺真吾をピッチに送った。

 押し込みながら先制点が取れない浦和は後半27分、同時に2人を交代。MF小島秀仁に代えてMF山田暢久、原口に代えて開幕戦以来の出場となるFW田中達也を投入した。後半38分には宇賀神がマイナスに戻したボールを山田暢がクロス。ファーサイドの田中がヘディングで合わせ、ゴールネットを揺らすが、わずかにオフサイドの判定だった。同39分、最後のカードを切り、マルシオに代わってMF矢島慎也が入った。

 何とか1点をもぎ取りたい浦和だが、仙台の粘り強いディフェンスに阻まれる。0-0のまま終盤に入ると、仙台は最終ラインでゆっくりボールを回し、時間を使った。後半のロスタイムは4分。浦和は最後までゴールを目指したが、仙台の堅守をこじ開けることはできず、そのままスコアレスドローに終わった。

(取材・文 西山紘平)

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