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かつて憧れた舞台でアジア制覇…浦和MF伊藤敦樹「幼い頃からの夢が叶った」

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浦和レッズMF伊藤敦樹

[5.6 ACL決勝第2戦 浦和 1-0 アルヒラル 埼玉]

 かつて夢に見ていた舞台でアジアの頂点に輝いた。浦和レッズMF伊藤敦樹は今大会9試合に出場し、2007年と17年に続く5大会ぶりのアジア制覇に貢献。「浦和レッズのユニフォームを着て、このピッチでACLを獲るというのは本当に夢見ていた舞台だった。通過点だけど、幼い頃からの夢が叶った」と喜びを語った。

 決勝トーナメントでは全試合先発出場。地元浦和で生まれ、中高生時代をアカデミーで過ごした生粋の“浦和の男”が堂々の主力として歓喜の瞬間を迎えた。

 1998年生まれの伊藤はかつてスタンドからチームを応援していた立場。いまや赤いユニフォームを身に纏ってピッチに立つ側となったが、試合前から圧倒的な大声援でスタジアムを包み込んだ5万人以上のサポーターに背中を押されていた。

 試合中のチャントもさることながら、中でも際立ったのは選手入場時のビジュアルサポート。「URAWA AIR」と名付けられた航空機が浦和を出発した後、グループリーグを戦ったタイ・ブリーラム、ラウンド16から準決勝を戦った埼玉スタジアム2002、決勝第1戦を戦ったサウジアラビア・リヤドを飛行機雲を描きながら旅し、世界(クラブW杯)に挑んでいくという圧巻の演出で決戦ムードが彩られていた。

 伊藤は「アップから最高の雰囲気を作ってもらって、素晴らしい後押しになったし、入場した時は素晴らしい光景だった。鳥肌が立った。このサポーターと優勝して喜びを分かち合いたいと思った。それができて本当によかった」とサポーターと共に掴んだ歓喜に浸った。

 またプロ3年目の伊藤にとっては、大きな経験も手にした大会となった。

「手応えもあったし、まだまだだなと思わせてくれるシーンもたくさんあった。でもこの舞台でこの経験ができたのは、自分がこれからのキャリアを歩んでいく上でいい舞台になったと思う」。それでもさらに上を目指せるポテンシャルを持つ24歳。「これは通過点なので、この経験を糧にもっともっと上のレベルに行きたい」とさらなる成長を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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