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G大阪ユース1年生FW武井遼太朗が劇的勝ち越し弾「自分の形だった」

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FW武井遼太朗(1年)

[8.2 日本クラブユース選手権決勝 FC東京U-18 3-3(PK4-5) G大阪ユース 味フィ西]

 2-2の後半アディショナルタイム4分、ガンバ大阪ユースは土壇場で勝ち越しに成功し、勝利に大きく近づいた。値千金の1点を決めたのはFW武井遼太朗(1年)。切れ味の鋭いドリブル突破から左足を振り抜き、たった一人で攻撃を完結させた。

 後半30分に投入され、なかなか決定機を作れないまま迎えた後半終了間際だった。右サイドからのスローインが相手のクリアミスを誘って裏に流れ、これに武井が反応。「あそこに転がってくると信じて走っていた」。狙いどおりの流れからペナルティエリア内に持ち運んだ。

「相手との駆け引きは自分の中で得意」という言葉どおり、狙いを絞らせないドリブルでうまくゴール前に進入すると、最後は「相手が足を出して股が空くかなと思った」と左足一閃。イメージどおりにニアポスト脇を打ち抜き、「自分の形だったのでしっかり足を振って決め切れたので良かった」と自画自賛の一撃となった。

 だが、チームはラストプレーで失点を喫し、武井のゴールは決勝点とはならず。3-3で迎えたPK戦では、3人目のキッカーとして枠を外してしまい、武井はヒーローになり損ねた。

 実は昨年の全日本U-15選手権2回戦の名古屋U-15戦でも終了間際に同点ゴールを決めながら、PKを失敗していた武井。「中学校の時の高円宮でも自分がPKを外して負けていて、ここで決めて払拭したかった。また課題が見つかったので練習したい」と振り返った。

 とはいえ今回は日本一を達成。ルーキーイヤーから日本一に貢献できた経験は今後のキャリアの財産になるはずだ。「こうやって1年目から機会があって、主力の3年生が頑張ってくれて、自分が出られる環境があって、そこで結果が残せたのが良かった」(武井)。大会期間の7月25日に誕生日を迎えた16歳にとって、思い出に残る夏となった。

(取材・文 竹内達也)
●【特設】第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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