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日本vsウルグアイ 試合前日の選手コメント

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 日本代表は13日、試合会場の宮城スタジアムで公式練習を行い、14日のウルグアイ戦に向けて最終調整した。

以下、練習後の選手コメント

●FW香川真司(マンチェスター・U)
―ウルグアイの印象は?
「コンフェデのイメージはあるし、ミーティングもした。相手が引いて守ってきたとき、どう打開していくか。攻撃陣にとって、流れの中でどう崩すかがテーマになる。攻守においてレベルの高いチーム。そういう戦いを勝ち抜かないといけない。それをコンフェデでは痛感した。親善試合という形だけど、コンフェデを終えて成長したことをホームで発揮できるようにトライしたい」
―親善試合でも結果を求める?
「そういうところで求めないと。結果、コンフェデは3連敗したし、親善試合だけど、いかに勝ちにこだわっていけるか。そうやって勝者のメンタリティーは植え付けられていくと思う」
―新戦力も加わったが?
「緊張感を感じたし、Jリーグにもレベルの高い選手はたくさんいる。イメージを共有して、お互いがお互いをサポートしてやっていければ」
―東アジア杯で活躍した柿谷が入ってきた。
「決定力も高いし、技術も高い。何の問題もないと思う。お互いを引き出し合いながらやっていきたい」

●FW柿谷曜一朗(C大阪)
―香川が今日から合流したが?
「(練習では)一緒のチームではできなかったけど、明日、一緒に出られたら楽しみ。それは全部の選手に言えるけど、明日、試合に出るチャンスがあれば楽しみです」
―全員そろったが?
「いつもどおりというか、普通にポジショニングの確認をして、相手の弱みを狙っていこうと。そういうのを試合に出たときに出せれば」
―ウルグアイのイメージは?
「強いと思うし、体もガッチリしている。でも、代表の試合は常にそういうもの。ホームでやれるのはデカいし、それを力に変えてみんなで勝てれば」
―香川や清武と一緒に練習して感じたことは?
「懐かしいなというか、もちろん随所随所でうまい。見ていても楽しいし、一緒にやっても刺激になる」

●FW岡崎慎司(マインツ)
―新しい選手も入ってきたが?
「僕はJリーグも見ているし、代表でもやれる力を持っていると思う。あとは自信を持ってやれるかどうかだと思うし、そのサポートをしたい。そのうえで競争がある。競争意識が出てくれば、日本代表自体が上にいける」
―自分も昔、先輩にお世話になったから?
「僕もいろんな人に声をかけてもらった。高木和道さんとか俊さん(中村俊輔)とか(中澤)佑二さんとか、いろんな方にお世話になった。自分がそういう役割を果たしていけるようにしたい」
―ブンデスリーガの開幕戦では古巣相手に点を取った。
「気持ちが入っていたので。2年半で思っていたものを出す場だった。シュツットガルトでちょっと引きずっていたものがスカッとした。なんで出られないのか、どうしたら出られるのか、いろんなことを考えていた。マインツに溶け込む意味でも大きかった。このゴールで信頼してくれると思うし、練習試合でも攻撃陣で僕だけゴールがなかった。大事なところで取れてよかった」

●DF長友佑都(インテル)
―疲労で別メニューという説明だったが?
「右太腿前に張りがあるので無理をしないということで。明日はとりあえず、明日の状態を見てということです。そこは監督と話して、ドクターともしっかり話したいと思います。そんな大したことはないんですけどね」
―新しいメンバーが入ってきたが?
「モチベーションが高いのは彼らを見ていてもすごく分かる。代表に、いい意味で新しい風が吹くかなと。僕らずっと代表にいるメンバーもうかうかしていられない。常に危機感を持ってやっていかないと、モチベーションも能力も高い選手が来ているので。すごくいいことだと思います」
―1トップに新しく豊田選手、柿谷選手が来たが、SBとしてはどういうプレーをイメージする?
「2人ともそれぞれ特徴が違うので、トヨくん(豊田)が入ったときはしっかり前で体を張ってタメをつくってくれるし、最終的にクロスやそういう部分で合わせていけばいいと思う。柿谷くんは裏に抜ける動きだったり、ボールを持ったときのキープもできる。何でもできる選手だと思う。彼の動きを見ながらパスを供給していきたいと思う」
―練習時間は短いが?
「トヨくんは(北京)オリンピックのときから知っているし、柿谷くんのプレーもいろいろと見てはいるので、大丈夫だと思います」
―前の4人の関係は、柿谷が入るとより流動的になりそう?
「動きが出ると思う。そこで動きながらパスを受けて、という日本らしい攻撃ができると思う。いい流れ、バリエーションが生まれると思います。今の代表選手のポテンシャルを考えるとだれが入っても心配していないし、そこにSBが入っていく動きも問題ないと思う」
―今まで日本は左サイドからの攻撃が最大の武器だったが、よりバリエーションが増えそう?
「どこからでも攻撃できると思いますよ。相手からするとこれほど怖いものはない。どこからでもバリエーションを持った攻撃ができると思う」
―本田とは話をした?
「(本田)圭佑とはもちろん話していますよ。細かいことは常に話している。基本的にはブレないですよ。土台という部分、芯がブレていないので。そこからプラスして自分たちが感じたこと、経験など、いろいろなもので変わってくるので、そこの部分での修正はあるけど、基本的なところは変わらない」
―昨日、監督と本田選手が白熱して話しているときに握手しに行ったが? 近寄り難いとは思わなかった?
「いや、僕は全然関係ないですよ。熱く話していたり、ピリピリしているなら逆に何を話しているのかなと興味深いので(笑)」
―長友選手や本田選手の信念は他の選手に波及している?
「僕らが言わなくてもみんなが持っていると思いますよ。それを出すか出さないかだとも思う。ただ、僕や圭佑だったりは、それをしっかり出して、自分にもプレッシャーをかけて、なおかつチームを引っ張っていきたいという強い気持ちがあるので。やり方もあるけど、一人ひとりがそういう気持ちを持っていると思う」
―時差ボケは?
「時差ボケは、僕はこの2か月で世界を2周くらいしているので。アメリカからの戻りですし、時差ボケはもうぐちゃぐちゃです(笑)」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
―豊田選手とは話した?
「(名古屋で)僕がまだユースのときからトップでやっているので、会えば話します。昔より明るくなったような気がします。自信にあふれているように見えます」
―豊田選手が融合すると代表の底上げになるのでは?
「FWがなかなか定まらないというのはチームの中にあると思う。それはCBも一緒だけど、今回のように新しい選手が入って、入れ替えが激しくなったり、競争が激しくなったりというのはチームにとってすごく重要だし、自分自身にとっても重要だと思う。どこのポジションとかだれとか関係なく、それは大事だと思う」
―スアレスとはリバプール戦で対戦したが、2回目は3-1で勝った。
「リバプール自体があまり良くなかったですから……。でもスアレスだけはやっかいでしたね。中へ入ってくるときは怖さがあった。ずる賢さがあった」
―ずる賢さとは?
「ニアに入ってくる瞬間に体をぶつけてきたり。日本人やアジアのストライカーが持っていないような感覚を持っている選手だと思う。プレミアでもなかなか少ない選手だと思う。南米っぽさがある」
―チームメイトのガストン・ラミレスから連絡は?
「ちょくちょく。日本は暑いと言っていました。でも向こうがそんなに英語を話せないので」
―コンフェデ杯でも最初は出ていたし、カバーニがいないからラミレスの出番があるかも。
「カバーニがいないところにフォルランかラミレスか。(ラミレスは)いい選手だと思うので、出たら特徴をみんなに伝えないといけないと思う」
―勝ちにこだわる?
「はい。それに、失点を減らしていかないといけない」
―守備陣全体としてプレッシャーはある?
「プレッシャーは今に始まったわけではなく、ずっとあります」
―個の局面に関して監督から言われることはある?
「あまりないです。ベースは監督。監督のやりたいことをベースに、あとは個と個の対戦になるのは起こりえること。そこでどれだけ止められるか。そういう機会を試合の中でどれだけなくせるか。DFラインにとってはそれが大切だと思う。一つだけ改善していくというのではない」
―監督は再三「守備的にしない」と言っているが?
「僕らに対しては『守備的にしない』とは言っていないと思う。ただ、やり方を変えたとか、そういうのはないので、今のスタイルでいこうということだと思う」
―より一層、個を強めていかないと、という覚悟にもつながる?
「個ももちろんだけど、チームとしてああいう強い相手に対して、日本がどういう立場なのかは理解しているわけだから、局面での1対1を少なくしたり、組織でカバーし合っていかないといけないとみんなが自覚していると思う」

●DF内田篤人(シャルケ)
―背番号が2になったが?
「別に。関係ないですよ」
―自分から希望した?
「さあ。どうでしょうか」
―そういう記事が出ていたが?
「じゃあ、記事を読んでくださいよ。正しくないとその記事がダメだからね(笑)。番号は何でもいいんですけどね。まあ、いいじゃないですか、背番号は」
―ドイツのシーズンも始まり、代表も新しいスタート?
「ウルグアイはいいチームだし、攻撃では結構有名な選手がいる。俺も何人か名前くらいは聞いたことがある。最近は失点が多いので、そこは意識したい」
―サイドとして徹底したいことは?
「個人で負けないこともそうだし、ある程度カバーリングはチームとして必要なので、声を出しながら、危ないと思ったところを消すことをしっかりできればと思う。向こうもいい選手なので、シュートレンジの広さは他のところとは違うと思う。うまく連係して守れればいいと思う」
―南米の選手とやるのは楽しめるのでは?
「南米の選手は、がしゃがしゃとなったときに前に転がったりとか、パワーでごりごり持って行くこともあるというイメージがある。でも、ゴールを守るのはどこが相手でも一緒。ゴールを取るというのも一緒。せっかく日本に帰ってきて、日程がない中で帰ってきている人もいるので、無駄しないように。ケガもしないように。しっかりやらないとケガするので、ガッツリやりたいです」
―失点はセットプレーからが多いが?
「ちょっと大丈夫かなと思うプレーが重なると最後にやられてしまう。固く守るというか、集中する。暑い中で向こうもきついけど、そういうのが南米はうまい。気をつけないと」
―新しい選手が入ってきたが?
「まだ遠慮しているところがあると思う。それは日本人だし、しょうがないかなというのはあるけど、結果だけしっかり残してくれればいいんじゃないですか」

●GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
―新しいメンバーも加わったが?
「東アジア杯があっても今回のメンバーだと思うし、また新しいスタートになる。コンフェデの結果も踏まえて、これまで積み上げてきたものからどう進化していけるかが大事。残り1年の中で1試合1試合が大事になる。結果と内容をしっかり求めていきたい」
―チーム内に競争も生まれる?
「今まで呼ばれていた選手のだれもが、常に自分が呼ばれる保証があって来ていたわけではない。周りは常に同じメンバーという見方をしていたかもしれないけど、自分たちにそういう意識はなかった。東アジア杯でだれが出ても結果を残せたのは大きいと思うし、今まで積み上げてきたものにプラスして、進化するために追求していかないといけないものもある。それを新しいメンバーがもたらしてくれるかもしれないし、今までいたメンバーが新たにつかまないといけないのかもしれない」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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