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秋田商MF光田楽生主将は声も、プレーも。決勝でライバル上回り、全国へ

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名門・秋田商高の10番MF光田楽生主将

[10.19 選手権秋田県予選準決勝 新屋高 1-3 秋田商高 ソユスタ]

 逆転勝ちしたものの、思うようなゲームができなかった準決勝。名門・秋田商高の10番MF光田楽生主将(3年=ブラウブリッツ秋田U-15出身)は、「(昨年の)経験もですし、キャプテンでもあって、ポジション的にもボランチとしてゲームの流れを支配しないといけない」と悔しさを滲ませていた。

 前半13分の失点後は全体を集めて「慌てちゃダメだぞ」「自分たちのやれることをやろう」とメッセージ。「(1-4で敗れた)インターハイの決勝の時は先制されて何も修正できないままズルズル行ってしまった部分があったので、慌てないことを声がけしています」。序盤の失点で目の覚まし、主将の声で落ち着いたチームは前半26分に同点に追いついた。

 ただし、チームはここから停滞してしまう。司令塔の光田はボールに多く絡んで落ち着かせ、また相手の背後を突くパスを狙おうとしていたが、自身のプレーを反省。「自分の出来も全く良い出来ではないので、もっと苦しい時に苦しいところでボールを受けてさばくのが自分の役目だと思う。運動量では(準々決勝の)西目戦に比べると少なかった。自分の硬さだったと思う。声は掛けれたんですけれども、プレーの面ではまだまだだった。もっとやらないといけない」と首を振った。

「自分の周りが硬くなるのは何となく分かりきったことなので、まず自分がそこで流れを作りたいというか、そこが任されている部分だと思うので、要求もして、やる時は自分が受けたり、プレーで示さないといけない」。緊張するチームメートをリラックスさせること。そして、どの試合でもチームに流れを作ること、相手にとって怖いプレーすることを誓う。

「今日はちょっと受ける位置とか低くて、決定的な位置に出すチャンスとか数えるくらいしかなかったと思う。それだと相手にとって脅威になれないですし、自分自身、シュートも打てていないので。怖いところに入っていけていないというか、腰が引けていたというのがあるので頑張って前に入っていく。もっと相手の脅威になれるように、もう一列前くらいでボールを受けてさばければ相手にとっても怖いと思うので、次に繋げていきたい」

 決勝で対戦する明桜高のMF小野亮輔(3年)はブラウブリッツ秋田U-15時代のチームメート。「ライバルでもあるんですけれども、亮輔は本当に上手い。中学校の時からお手本のような感じでやっていたので、亮輔の怖さは自分が一番分かっている。自由にやらせたら絶対に質の高いプレーをしてくる」。互いにボランチでマッチアップすることが有力。他の選手を警戒しながら、“危険人物”の小野を封じ込む。インターハイ予選決勝は黒星。今度はライバル対決を制し、必ず全国切符を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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