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[MOM4051]米子北GK畠山壮哉(3年)_相手GKに思わず「ナイスGK!」。負けじと正確なキャッチング連発

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米子北高GK畠山壮哉(3年=FCカミノ出身)は安定したキャッチングで勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[10.29 選手権鳥取県予選決勝 米子北高 2-1 鳥取城北高 Axis]

 試合中、相手GKの好守に思わず「ナイスGK!」という言葉を発してしまっていたという。この日、米子北高はシュート16本で2得点。後半立ち上がりの連続ゴールによって逆転したものの、鳥取城北高GK高橋伯明(3年)のビッグセーブの前に幾度も決定機を阻まれていた。

 その活躍に闘志を燃やしたのが、米子北GK畠山壮哉(3年=FCカミノ出身)だ。「相手GKも今日、自分たちの決定機止めていて、自然と『ナイスGK!』と出てしまったんですけれども、そういう部分では負けたくないし、自分の方が上だとアピールしたかったので、1失点してしまったんですけれどもそこから失点しないようにしていました」。3位になったインターハイでも、対戦相手のGKから刺激を受けながらプレー。その畠山はこの日、前半に1失点したものの、キャッチングの部分で特に光る動きを見せ、勝利の立て役者となった。

 後半、鳥取城北はロングスロー、クロスの数を増やし、再三ゴール前にボールを入れてきていた。ゴール前でアクシデントが起これば、即同点。だが、畠山がことごとくキャッチして、相手に付け入る隙を与えなかった。「負けたくない」という気持ちも表現。2-1の勝利をもたらした。

「落としたりしたら詰められてしまったり、そこは絶対に落とされないように集中して。今まではハイボールとかクロスボールに苦手意識があったんですけれども、(監督の)中村(真吾)先生に指摘されて、練習したりして少しはできるようになってきて、きょうのような試合で発揮できたのは少し成長出来たかなと思います」。

 1学年先輩で、昨年のインターハイ準優勝GK山田陽介(現福岡大)の姿から「陽介くんは失点してもチームを鼓舞したり、後ろからサポートしている人でした。GKにしかできないことがあるので、そこは見習ってやっていきたい。(今年の)インターハイでは全然チームを鼓舞できなかったりした。でも、きょうは後ろから声を出して後ろから雰囲気づくりとかをできるようになったので、そこは良かった」。学んだことが表現できるようになってきている。

 より強固な守りをするため、畠山は普段からCB倉田大雅(3年)、CB森川和軌(3年)と積極的にコミュニケーション。この日、落ち着いてプレーできたのは普段続けてきた行動が大きかったと感じている。攻守にタレントがいるチームの中で、176cmのGKが日の目を見ることは少ないが、課題に取り組み、成長する畠山を中村監督も評価。この日のマン・オブ・ザ・マッチに推した。

 憧れのGKは元ブラジル代表のジュリオ・セザールとGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ)だ。「ジュリオ・セザールは中学校の頃好きだったんですけれども、あの選手は一回ワールドカップで戦犯扱いされて、そこからもう一回這い上がってきた選手で、自分はこんな選手になりたいと思っていた。テア・シュテーゲンはバルセロナ好きで、セービングや足下の上手さもあるのでスーパープレー集とか何度も見ています」。憧れのGKのように。フィードを得意とするGKは、不屈の精神と技術力も兼ね備えた守護神を目指している。

 選手権は「一つの目標、憧れでもありますし、夢の舞台。ずっとそこを目標にしてきた」というステージだ。その出場チャンスを掴んだ畠山は、「一番は日本一になりたいので、そこを目標として、チーム一つになって戦うことを意識して、個人としては最後の砦としてチームを勝たせれるような、チームを救えるようなGKになっていきたいと思っています」。目立たなくても堅実なプレー、時に対戦相手から「ナイスGK!」と言われるようなプレーも見せて、米子北初の日本一に貢献する。

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(取材・文 吉田太郎)

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