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[MOM4066]津工MF山副朱生(3年)_エース番号「6」背負う“心臓“。相手の10番封じ、決勝アシスト

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津工高MF山副朱生(3年=津FC-W1出身)は決勝点をアシスト

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[11.3 選手権三重県予選準決勝 海星高 0-1 津工高 四日市市中央緑地陸上競技場]

 背番号6のエースが、攻守両面で輝いた。津工高は0-0の後半25分、敵陣右サイドでボールを奪い返すと、MF山副朱生(3年=津FC-W1出身)が左足で浮き球のスルーパス。これで抜け出したFW増山万太(3年)が、右足で決勝点を決めた。
 
 津工は前半、中盤で繋ぎながら相手を押し込み、サイドからの崩しを繰り返していたが、後半は海星ペースに。ボールを奪っても、なかなか攻め切ることができない時間帯が続いていた。だが、山添の左足スルーパスが決勝点に。咄嗟の判断、テクニックで1点をもたらした。

 この日、津工の選手たちは片野典和監督からマッチアップする選手に「絶対に負けるな」と言われていたという。3バックの中央を務めるDF佐藤優成(3年)、右WB原田暖大(3年)はいずれも中学時代のチームメートで相手の攻撃キーマンとマッチアップして健闘。同時に山副は海星高の10番MF清水葉功(2年)封じを命じられていた。

 清水は下級生だが、県内で名の知れた選手。「(清水は)ボール入った時にしっかり寄せないとパスとか怖いんで、そこを自由にやらせないように意識していました。今日は相手の10番をしっかり離さずにマークして抑えるところをしっかり抑えながら、自分は前へのスプリントとかを武器にしているんで前に出てパスやドリブルで切れ込んでいくことを意識しました」。相手の“危険人物”にほぼ仕事をさせずに零封。また、積極的に前へ出て攻撃に絡んだ山副は、終盤に向けて運動量を増やすなど勝利に大きく貢献した。

 片野監督は山副を1年時から起用。その山副に今年、「うちは(現アドバイザーの)藤田(一豊)先生の時からエースに6番をつけさせる。だから、今年に入って山副に6番を渡したんです、これが津工業のエース番号なんです。彼が心臓ですし」とエース番号の「6」を託した。
 
 1、2年時の選手権予選は準決勝で敗退。だが、1年前の敗退から「キックとか、見るところとか、止めることとか、そういう基礎的なところからもう一回積み上げていくことを意識した」という山副は、その精度と運動量を高め、「6」に相応しいプレーを続けている。

 好きな選手はバルセロナMFペドリや神戸MFアンドレス・イニエスタ。ボールを持った時のプレー、運動量に注目のボランチは決勝へ向けて「1年から準決勝で終わってきて、やっと決勝なので勝ち切って全国行きたいなと思っています。(津工は)面白いサッカーだと思うので見て欲しいと思います」。パススタイルに憧れて進学した津工で最後の選手権。必ず決勝も勝って、オレンジのユニフォームを全国へ導く。

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(取材・文 吉田太郎)

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