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[MOM4194]大津DF坂本翼(3年)_指揮官も「一番良かった」と称賛。“右サイドの守備職人”が今度は前育封じ

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大津高右SB坂本翼(左)は対人守備の強さを見せ、攻め上がりから右足シュートも。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ supported by sfida]
[1.4 選手権準々決勝 前橋育英高 0-0(PK4-5)大津高 駒場]

 この日も“右サイドの守備職人”の守備は抜群だった。大津高(熊本)は右SB坂本翼(3年)が随所で好守。対人守備の力、カバーリング力を遺憾なく発揮し、インターハイ王者・前橋育英高(熊本)封じに大きく貢献した。

 山城朋大監督は「プレミアリーグでも相手のエースポジションを坂本が止めているというのが大きいと思っていて、今日(の前橋育英)も左サイドバックも含めて良い選手が多かったんですけれども、そこの攻撃を一つ消せたことが大きかった。本当に今日、坂本は一番良かったと思います」と絶賛していた。

 山城監督は、準々決勝で敗退したインターハイで気づいたことがある。それは上位のチームはSBの守備力が高いということだった。前橋育英は右SB井上駿也真(3年)、左SB山内恭輔(3年)の守備力の高さも日本一の要因。そして夏以降、山城監督は坂本と左SB田辺幸久(2年)に厳しく守備力強化を求め、彼らは期待に応える形で成長してきた。

 坂本は絶妙な間合いで構え、抜きに来た選手の前に身体をねじ込んで奪い取る。3度4度と相手の攻撃を止めきり、CBのカバーも徹底。坂本は立ち上がりこそ相手左SH大久保帆人(3年)のスピードに驚いたというが、「そこからはしっかり対応できたと思います。プレミアリーグの方が代表の選手とかいっぱいいるので。ほぼほぼ勝てることができたと思うので良かったと思います」と微笑む。

 また、注目左SB山内恭輔(3年)の攻め上がりも止め、相手の強みである左サイドに決定的な仕事をさせなかった。プレミアリーグWESTでU-18日本代表MF越道草太(広島ユース)やU-17日本代表MF鈴木陽人(名古屋U-18)、U-18日本代表候補MF寺裏剣(静岡学園高)ら封じてきたDFは自信を持って守備。攻撃面でもコンビネーションで一気にPAへ飛び出し、右足を振るシーンなどがあった。

 坂本は今大会でトップクラスのSBであることを証明中。だが、「前育の左SB(山内)みたいな落ち着いたプレーがもっとできたらなと思います。守備の部分ではできていたと思うんですけれども、相手が速くプレスしてくる中でやりたかったですね。守備の面ではできていると思っているんですけれども、この前の(日本)文理の試合みたいに自分の縦パスから良い攻撃というのをもっと増やしていきたいと思います」と反省する。

 準決勝でもまず自分の仕事をやり切るだけだ。「サイドでの1対1は絶対に勝つというところと、無失点で行くというのをチームとしてやっていきたい」。兄・坂本空雅は昨年、佐賀東高(佐賀)の右SBとして選手権16強。それを超えて4強入りを果たしたが、まだまだ満足はしていない。準決勝でもその守備力でチームを支え、攻撃の部分でも決勝進出に貢献する。

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(取材・文 吉田太郎)

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