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初出場初勝利に導く“強肩”アシスト! 名古屋DF月岡陸斗「僕のロングスローは飛ぶだけじゃない」

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ロングスローを投じるDF月岡陸斗(3年=VIDA FCホッツ)

[12.29 選手権1回戦 名古屋 1-1(PK4-2) 日章学園 オリプリ]

 圧倒的な飛距離を誇るロングスローが初出場の名古屋高に全国初勝利をもたらした。

 0-1で迎えた前半23分、DF月岡陸斗(3年=VIDA FCホッツ)が左サイドからスローインを送ると、「ストレートより高いボールで飛距離を出したかった」(月岡)という鋭い弾道で伸びたボールがペナルティエリア右寄りへ。これにDF足立遼馬(3年=名古屋FC EAST)が頭で合わせ、同点ゴールが決まった。

「今日はちょっと飛ぶなーと思っていて、短いのとかもいろいろ選択肢はあったけど、GKを越してファーポストまで飛ばせると思った」(月岡)。最初の敵陣スローインは意表を突いてショートで投げ、2本目で試運転を終えると、3本目で奪った待望のゴール。合わせた足立も「1年間かけて月岡と練習してきたのでそこが出て良かった」と満足のアシストだった。

 今季の名古屋は夏のインハイ予選敗退以降、これまでのポゼッションスタイルから一転、堅守速攻の志向に舵を切ったが、「月岡がいるというのもこの戦術を敷くのに有効」と山田武久監督。得点シーンにも「ファーポストまで飛んでいたので、相手もどこまで飛ぶかを想定していなかったと思う」と目を見張っていた。

 月岡のロングスローは小学生の時から「人より飛ぶとは思っていた」というが、本格的に投げ始めたのは高校から。それでも「僕のロングスローは飛ぶだけじゃない。精度も武器。そこに仲間が信じて走ってくれる」と胸を張る月岡は「愛知県の選手権でも通用していたので、全国でも通用するかなと楽しみにしていた。点が取れて良かった」と喜んだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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