[12.29 選手権1回戦 山形明正0-4米子北 埼スタ]

　第102回全国高校サッカー選手権の1回戦が29日に行われ、埼玉スタジアムの第2試合では米子北高(鳥取)が山形明正高(山形)に4-0で勝利した。31日に行う2回戦では、昌平高と対戦する。

　どんなチームであれ、初戦はやはり難しい。4-0での発進を決めた米子北だが、中村真吾監督は「目の前の試合に集中するということで準備をしてきた。結果的にいい準備が出来たのかなと思います」と、まずは安どの表情をみせていた。

　先制点は相手にダメージを与える形で決めることができた。前半14分、MF城田利恩(3年)が出したロングボールがDFとGKの間の絶妙なところに通る。相手GK酒井淳平(3年)も前に出たが、処理が中途半端になると、すかさずボールを奪ったFW愛須隆聖(3年)が無人のゴールに流し込む。

　流れを掴んだ米子北は、前半18分にも愛須のスルーパスから主将MF上原颯太(3年)が決め切って加点。2点リードで試合を折り返すことに成功すると、後半9分にはMF城田利恩(3年)の蹴った右CKをDF藤原壮志朗(3年)が頭で合わせる。そして同33分、上原の浮き球をエリア内で胸で受けた愛須が、豪快なボレーを突き刺して、勝負を決めた。

　今年の米子北は5年ぶりにプレミアリーグに参戦。静岡学園戦でシーズンダブルを記録するなど、7位の成績を残した。難敵揃いのゾーンに入ったが、自信を持って今大会に臨んでいる。

　そして次戦はいよいよ、東西プレミア勢対決となる昌平高との対戦。今年はフェスティバルなどでの対戦もなく、最初で最後の対戦になるという。中村監督も「日本で一番高いレベルにいるチームだと思います」と意識を強めると、「うちは不器用なチームなので色んなことは出来ない。やってきたことをしっかりと出してというところだと思います」と静かに闘志を燃やした。

(取材・文　児玉幸洋)

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●第102回全国高校サッカー選手権特集