[12.31 選手権2回戦 日大藤沢 1-1(PK3-4)近江 等々力]

　夏の全国高校総体(インターハイ)4強で、優勝候補の一角だった日大藤沢高(神奈川)が初戦で散った。前半6分に先制しながら、徐々に近江にペースを握られ、後半13分に失点。1-1のまま突入したPK戦の末、敗れた。

　左サイドバックでフル出場したDF尾野優日(3年、水戸内定)は「率直に悔しい。自信がある代で、日本一を目指せるチームだと思っていたけど、こういう形で終わって不本意」と悔しさを隠さなかった。

「個人としても、プロに行くということで注目される立場だった。チームを勝たせるプレーをしないといけなかったのに不甲斐ないプレーでこういう結果を招いてしまった」。攻撃力が持ち味の尾野だったが、近江もマンツーマン気味に対応。しっかり対策を練り、日大藤沢の強みを出させなかった。

「自分たちはボールを握りたいチームだけど、近江さんもボールを大事にするサッカーで、美しいチームだった。なかなかボールを握れず、徐々に圧をかけられて失点した。もっとボールを握れれば良かった」

　そう相手へのリスペクトを口にした尾野は卒業後のJ2水戸入団が内定している。「プロは生きるか死ぬかの厳しい世界。だれにも負けない自分の強みを磨いて、1年目から活躍して、何となく試合に出るだけでなく、プロの中でも突き抜けるような、突出できるようなシーズンにしたい」とプロの世界での飛躍を誓った。

(取材・文　西山紘平)

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