beacon

「この舞台でやりたいという気持ちが本当に強くなった」。同点弾の市立船橋FW久保原心優は国立で出た課題を改善して1年後に「超える」

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半34分、市立船橋高FW久保原心優が同点ゴール

[1.6 選手権準決勝 市立船橋高 1-1(PK2-4)青森山田高 国立]

 2年生ストライカーが、国立で再確認した課題を改善し、先輩、青森山田高を「超える」。市立船橋高(千葉)は後半34分、MF太田隼剛(3年)がPAまで飛び出し、中央へラストパス。「パスコースがそこしかなかったので、そこで止まってフリーだったので、あとは振り抜くだけでした」というFW久保原心優(2年=A.CアスミJrユースFC出身)が右足ダイレクトでゴールへ流し込んだ。

 久保原は1回戦、準々決勝に続いて今大会3得点目。そこまでは青森山田CB小泉佳絃(3年)に完封されていた。それでも、「(小泉は)良いDFだと思いました。でも、そこ(小泉のところ)をしっかりと崩していかないと勝てない」と狙っていたFWが1チャンスを逃さずにゴール。だが、久保原はこの後のチャンスを活かせなかったことを悔しがる。後半40分、左クロスをPAで胸コントロール。だが、DFを背負いながら放った左足シュートはGKに阻まれてしまった。

「もっと胸トラで良いところに置けていれば、しっかり打つことができたと思う。実力不足だったと思うので、来年へ向けてもっとやっていかないといけない」。また、42分に相手CKからのカウンターからで一気に中央突破。だが、あと1人かわせばというところで相手MFに前方を塞がれて突破することができなかった。

 久保原は今大会、ポジショニング良く取った3得点を自己評価。だが、「最後のところ、カウンターあった時にそこでかわせたらなと思いますし、(エースの)郡司と比べると個人でかわすシーンが少ないと思うので、そこをやっていかないといけないのかなと思っています」。何でもできるFWを目指す久保原にとって、個人で打開することの必要性はこの1年間で感じてきたことでもある。

「どんな場面でも点を取れる選手になりたいし、個人で打開するということが1年間通して大事だと思ったので、個人で剥がすというのを重視してやっていきたい」。同じような場面で打開して得点できるような選手になること。そして、コンスタントに得点することを目指していく。

 来年は「最高の先輩だと思いますし、ああいうふうになりたい」というFW郡司璃来(3年)のような存在になって国立に戻り、勝つ。「自分の中で(今年のチームが)最高のチームだったので超えるのは難しいんですけれども、超えていかないと青森山田には勝てないし、本当にこの舞台でやりたいという気持ちが本当に強くなったので、来年、しっかり準備して、また挑めるようにしていきたいです」。市船の次期エース候補は人任せにすることなく、自分が市船を牽引。1年後に国立で勝って、自身と先輩の悔しさを晴らす。

(取材・文 吉田太郎)


●第102回全国高校サッカー選手権特集
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

TOP