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[MOM4342]市立船橋FW久保原心優(2年)_千葉名門対決で2発!注目エースも力認める2年生が3戦連発の活躍で全国へ

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後半27分、市立船橋高FW久保原心優(2年=A.CアスミJrユースFC出身)がこの日2得点目のゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.18 インターハイ千葉県予選決勝 流通経済大柏高 2-3 市立船橋高 柏の葉]

 2発。伝統の千葉名門対決で2年生FWが輝いた。市立船橋高は2トップの一角として先発したFW久保原心優(2年=A.CアスミJrユースFC出身)が2得点の活躍。「プレミア(リーグ)では1点しか取れていなくて、FWとしてもっと点取ることが大事だと分かっていた」というFWが3試合連続ゴールで千葉制覇に大きく貢献した。

 前半8分、チームにとって大きな先制点。左クロスに一度反応しかけたが、外側で待つMF佐々木裕涼(3年)に任せてこぼれ球を狙う。「ゴールが良く見えて決めることができて嬉しかった」という右足での一撃。準々決勝で先制点、準決勝で同点弾を決めている2年生が再び大仕事をしてのけた。

 2点目は2-1の後半27分に決めた。MF太田隼剛主将(3年)がドリブルでPA中央へ侵入。右外で構えていた久保原は一度バックステップを踏んで動き直し、太田からのパスを引き出す。そして、左足でゴールへ蹴り込んだ。

「ずっと(監督の)波多さんからクロスに対して『毎回、動き直せ』と言われていて。そこでバックステップ踏みながら、動きながら左足で決められたので、ちゃんと成長できたかなと思っています」。会心のゴールはこの試合の決勝点となった。

 波多秀吾監督は、エースFW郡司璃来(3年)のパートナーとして起用している久保原について「足元も下手じゃないですし、背負ってボールを受けられるのは大きなところかなと思います」と説明。そして、1得点の郡司とともに見せた活躍を「2トップでどうにか点数を取るとか、きょうみたいな展開のときは前2人で点数を取るとか、チャンス作るとかは凄く大事なことかなと思う。成長ぶりは良い評価ができるかなと」と微笑んでいた。

 この日、前線でのボールキープなどでも奮闘。だが、先輩FW郡司を上回れているところは「今はあんまないです」と首を振る。「郡司は能力が違っていて体感したらわかると思うんですけれども、速いんですよ。それが凄いし、毎回1タッチ、トラップが上手い。そういうところは学ばなければいけない」と語る。

 一方の郡司は後輩FWのゴール前のポジショニングの良さやキープ力の高さを認め、「最近、結構点を決めてくれているんで『自分(立場が)、危ない』と最近感じています」。台頭してきたストライカーがブレイクするか、注目だ。

 埼玉の街クラブ、A.CアスミJrユースFCから名門校の練習強度や上手さに憧れて進学。怪我の多かった1年時にBチームで精神面から成長することができたという。そして、今年1月にAチームへ昇格し、悔しい経験も糧にして活躍中。「凄いラッキーな部分もあったんですけれどもインターハイで成長できたというのは今後のプレミアとかでも大きくなると思う。今後も満足せずに頑張ろうと思っています」。好選手揃う名門校でレギュラーを張る2年生が努力を重ね、より大きな舞台でも結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)
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