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攻守で効果的な動き。近江MF西飛勇吾は決勝でも仲間と繋がり、「“ラスボス”青森山田を倒すこと」をやり遂げる

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近江高MF西飛勇吾(3年=シーガル広島ジュニアユース出身)は攻守に効果的な動き

[1.6 選手権準決勝 近江高 3-1 堀越高 国立]

 近江高は厚みのある攻撃で前半に3得点。中でも、ボランチのMF西飛勇吾(3年=シーガル広島ジュニアユース出身)は運動量を増やして攻撃を活性化していた。「ボランチから飛び出していくことで相手は捕まえづらいと思うので、そういう変化を与えるように」意識。敵陣PAでこぼれ球を狙ったシュートが2点目に繋がり、中央からのパスで3点目にも係わった。

「セカンドをしっかり拾うことや、相手ボールを奪うことができていたんで、最後ゴール前で点を決めたかったです」と苦笑する。それでも、ビルドアップだけでなく敵陣での崩しに係わり、テクニックを発揮。コンビを組むMF川上隼輔(3年)とともに効果的なポジショニングやパスで勝利に貢献した。

 今大会、近江は準々決勝・神村学園高戦で4得点をマークし、この準決勝で3得点。西はその要因について、「全員がパスコースになる。近い選手や奥の選手、全体がパスコースになることが全体の変化になるので、相手をしっかり見て(パスを)選択することが今、できていると思います」と分析する。

 トレーニングから各選手が「勇気を持って(ボールを)受けようと思ってやってきた」(西)ことでその質を向上。0-1で敗れたプレミアリーグプレーオフ・鹿児島城西高戦(12月)に比べてより相手を見て、より的確に動くことができるようになり、ゴール量産に結びつけることができているようだ。

 決勝の対戦相手は、プレミアリーグ王者の青森山田高。これまでのどのチームよりも強い圧力を受けることが予想される。西は「ボールを持ちすぎると(相手のプレッシングに)食われることがあると思うので、速く繋がって、見るところ見て、首振る回数増やして繋がりたい。“ラスボス”青森山田を倒すことがサッカーをやっていて一番楽しいと思うので、勝てるように頑張りたい」と誓った。近江での3年間で成長し、国立でも自信を持ってプレーしていたボランチが“ラスボス”倒して日本一を喜ぶ

(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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