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憧れの国立に立っても「消防士の夢」に影響なし!近江FW小山真尋はサッカー引退試合が高校選手権決勝に

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(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.6 選手権準決勝 近江 3-1 堀越 国立]

 高校生サッカー部員の誰もが憧れるであろう国立競技場のピッチに立っても、自分の夢に影響が出ることはなかったという。近江高のエースストライカー、FW小山真尋(3年)が“サッカー引退試合”となる8日の決勝戦へと向かう。

 高校最終学年で戦ったプリンスリーグ関西1部では8得点を記録。関西屈指のストライカーには、有力大学のサッカー部関係者だけでなく、プロクラブからも関心が寄せられた。それでも本人は小学生の時に決めた「消防士になる夢」を叶える意思を貫き通してきた。

 卒業後は地元の三重県に戻って専門学校に入学することを決めている。将来的には愛知県で消防士になりたいというビジョンを描いている。惜しまれつつも、サッカーキャリアの最後を高校選手権の決勝で飾る。これ以上の幸せはないかもしれない。

 近江は大会前に行われた来季のプレミアリーグ昇格を争うプレミアプレーオフに出場したが、決定戦で鹿児島城西高に0-1で惜敗。小山自身も「これまで近江はあと一歩のところで負けてきた。惜しいで終わってきたので、ここで歴史を作る意味でも、しっかり勝って優勝したい」と決勝への思いを強くしている。

 そしてその優勝は自分のゴールで決めたいとも考えている。今大会、ここまで難敵を連破して勝ち上がってきた近江だが、小山は得点を決めることが出来ていない。「だから決勝で活躍したい。(準決勝も)チャンスがあった中で決め切れなかった。最後の質を上げていきたいです」。8日の決勝では背番号9が歓喜の中心に立つ。

(取材・文 児玉幸洋)


●第102回全国高校サッカー選手権特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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