beacon

静岡から中高青森山田へ…「絶対に優勝して親に恩返しがしたい」と頑張ったMF後藤礼智が笑顔の日本一

このエントリーをはてなブックマークに追加

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.8 選手権決勝 青森山田3-1近江 国立]

 決勝は交代一番手での登場となった。青森山田高は3-1とリードして迎えた後半33分にMF福島健太(3年)に代えて、MF後藤礼智(3年)を投入。後藤はシュート1本を記録するなど、得点こそなかったが、積極的にゲームに参加。日本一の瞬間をピッチで迎えた。

「今まできついことをやってきたことが意味があったのかなとやっと感じることが出来た。(優勝の瞬間は)仲間と最高の瞬間、一番の目標を達成できたことが嬉しくて、力が抜けた感じでした」

 静岡県から縁のない青森にやってきて過ごした6年間だった。中学でもっとレベルの高い環境に身を置きたいと考えたときに、青森山田を勧められたことで一大決心をした。「親から青森山田を勧められて、自分は一人っ子なので、親の中でも躊躇はあったと思うけど、自分が行きたいと言ったら背中を押してくれました」。

 新型コロナウイルス蔓延の影響で大会中止など多くの困難があった6年間だったが、最後の最後に日本一という最高の結果を残すことが出来た。「絶対に優勝して親に恩返しがしたい」と頑張ってきた後藤の努力も、報われた瞬間だった。

 高校卒業後は地元静岡県に戻って、常葉大に進学する予定。東海地区のサッカー強豪大で、レベルアップを図るつもりだ。「自分の一個上の代だった三橋春希選手や、金賢祐選手(4年/大分内定)のように、プロに近づく選手になりたい。1年目から試合に絡んでいって、常葉の中心選手になってプロを目指したいです」。青森の地で培った経験は、新天地でも必ず活かす。

(取材・文 児玉幸洋)

●第102回全国高校サッカー選手権特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

TOP