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[MOM930]中京大MF藤井皓也(4年)_後半AT+3分に決め切った決勝弾!大舞台で強さを発揮する熊本内定MF

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.10 インカレ2回戦 日本大0-1中京大 AGFフィールド]

 足をつらせる選手が多くいたため、中京大の選手たちは「ここで決めたいね」と話していたという。そしてスコアレスで迎えた後半アディショナルタイム3分、中京大は途中出場のMF小酒井新大(4年=草津東高/大分内定)が通した絶妙なスルーパスで前を向いたMF藤井皓也(4年=静岡学園高/熊本内定)が右足で決め切って、均衡を破った。

「足をつらせた選手が多かったので、ここで決めたいねと話していた。小酒井君はあそこが見えているというか、普段の練習からいいボールが出てくる。シュートはダフリ気味だったけど、押し込めてよかったです」

 今年の中京大の特長は、Jリーグ入りを内定させる選手が6人いることでも分かる通り、個に秀でた選手が複数いることだ。積極的に加入クラブの活動への参加を認めていることもあってリーグ戦でメンバーが揃わないこともあるが、それでも今季は3年ぶりに東海リーグを優勝した。

 藤井は今年5月にロアッソ熊本への入団内定が発表になった。今年2月に熊本の練習に参加したことがきかっけ。足元の技術に長けた藤井のプレースタイルが熊本のスタイルにマッチしていると判断した中京大の永冨裕也監督の推薦から話が進んだという。「内定が出てからも夏まで熊本に行かせてもらった。ボール回しから上手かったし、同じポジションの平川怜選手は練習からミスがなくて、とても参考になった。アドバイスもいろいろくれるので、とても刺激になりました」。

 大学での最終学年はあまり試合に出ることが出来なかったが、最後の大会で恩返ししたい思いを強く持っている。藤井は昨年のインカレでも得点を記録。「インカレ男ですね」と笑みを浮かべるほど、全国大会に自信を持っている。「大舞台になるとワクワクするし、応援とか観客も多く来てくれるので、その気持ちに応えようと頑張っています」。

 昨年もベスト8まで勝ち上がった中京大だが、大会中の3試合はいずれもPK戦にまでもつれた。今年夏の総理大臣杯もPK戦で涙をのんだ。ただこの日のように90分で勝ち切れる力を見せられたことは大きい。

 3回戦は昨年2回戦で破った筑波大戦との再戦となるが、藤井も「とても強いのは分かっているけど、今日みたいにタフに戦えばおのずといい結果がついてくると思っているので頑張りたい」と気合十分に話した。

(取材・文 児玉幸洋)
●第72回全日本大学選手権(インカレ)特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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