beacon

「代表の始まりはジーコさん」、再会を前に駒野「当時とは自信が違う」

このエントリーをはてなブックマークに追加
 数少ないジーコジャパン時代からの日本代表であるDF駒野友一(磐田)がかつての指揮官との再会を待望した。11日のW杯アジア最終予選で元日本代表監督のジーコ監督が率いるイラクと対戦する日本代表。ジーコ監督時代の05年7月の東アジア選手権でA代表に初選出された駒野は、06年のドイツW杯でも、大会直前に負傷したDF加地亮に代わりグループリーグ初戦のオーストラリア戦(1-3)に先発出場している。

「代表の始まりはジーコさんからなので、こういう形で対戦できるのはうれしく思うし、自分の成長したところを見せたい」。後半39分からの3失点で屈辱的な逆転負けを喫したドイツW杯のオーストラリア戦については「出ている試合で逆転負けしたのは悔しいし、そういう思いはある」と振り返りながらも、当時の自分と現在を比較し、「一番は自信が違う。年齢も重ねているので、そこは違うと思う」と力説する。

 10年の南アフリカW杯でも、DF内田篤人が不調で、大会直前にDF今野泰幸が負傷したこともあり、全4試合に右SBで先発出場した。W杯を2大会経験し、現在の代表メンバーでは、やはりジーコ監督時代からプレーするMF遠藤保仁に次ぐ国際Aマッチ出場71試合を誇る。31歳のベテランSBは8月15日のベネズエラ戦(1-1)、今月6日のUAE戦(1-0)で2試合連続アシストを記録するなど好調だ。

 イラク戦は内田が出場停止で、DF酒井宏樹も左足首痛で別メニュー調整が続くだけに、駒野が右SBで先発するのは確実だ。内田やDF長友佑都らSBのレギュラーに負傷や出場停止があったときには、どんな状況でも計算の立つ駒野の存在はチームにとって大きい。とはいえ、“2番手”という立場に本人が納得しているわけではない。

「今のところはそういう形になっているけど、自分としては出た試合でいい結果を残して、勝利に貢献するということしかない。ここ2試合は結果は出ているけど、こないだの試合もうまくいかないところはあった。反省して、チーム全体でコンパクトに、距離感を近くしてやりたい」。左右の両SBをこなす貴重なバックアップとして歴代の代表監督が常に重宝してきた駒野。チームを勝利に導く3戦連続アシストで、ザッケローニ監督に、かつての恩師である敵将に、あらためて自分の存在価値を見せつける。

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
ブラジルW杯アジア最終予選特集

TOP