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9/9A代表練習後の選手コメント

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 11日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)に向けて埼玉合宿中の日本代表は9日、埼玉県内で非公開練習を行った。左足首痛のDF酒井宏樹は3日連続で別メニュー調整。この日、追加招集されたDF槙野智章はさっそく練習に合流した。

以下、練習後の選手コメント

●FW岡崎慎司(シュツットガルト)
―イラクの印象は?
「前の4枚は強力で、個人技もある。5番をフリーでターンさせると、10番が裏を狙ってくる。3人ぐらいで攻めてくるときもあるし、脅威はある。いかに組織で守るかだと思うけど、今までもそうだったので、今日もいつもどおりに確認した。(映像を)目に焼き付けておいて、やることは変わらない。守備では向こうはボールウォッチャーになるので裏は突ける。つけ入る隙はあるので、僕はいかに裏を取れるか」
―ブンデスリーガも開幕しての代表戦だが、コンディションは?
「浮き沈みなくやることが今年の目標。何があっても動揺せず、常に自分のプレーをしたい。手応えはあるし、コンディションはずっといい状態を保っている」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―ビデオを見て、イラクの印象は?
「前の選手は結構みんな能力が高くて、個人でも崩せるし、コンビネーションもいい。そこはだれをというのではなく、基本的には全員を注意したい。日本に勝ちたいという気持ちで来ていると思うので、いい準備をして自信を持って臨みたい」
―ジーコジャパン時代のサッカーと、今のイラクのサッカーを比べると?
「日本の方が組織的にしっかりとやっていて、イラクはどちらかというと個人の能力でやっている。結構違っているという印象がある。でもそれは国の特徴。イラクは前の選手が明らかに後ろの選手と比べて能力が高いので、攻撃的になるのは必然的だと思う。僕らは極力、陣地の深い位置でボールを持ちたい」
―マンマークで来ることが予想される?
「あまりイメージはしていないけど、来たら来たでその場で考える。やることは全員意思統一できているし、そこさえブレなければ大丈夫。自分たちがやりたいサッカーをできればいい」
―イラクは守備にもろさがある?
「どのチームにも弱点があるので、それを頭に入れながらやりたいが、実際にはデータは関係ないと思う。しっかりと自分たちの攻撃のバリエーションを増やしてやっていけば崩せると思う」
―SBが甘いとかCBが弱いとかいう印象は?
「DFにギャップができると思うが、自分たちはダイレクトプレーを入れたり、2列目から飛び出したりというのをしていかないと相手のギャップも突けない。素早くボールを回しながら、個人技も入れながらやっていきたい」
―代表キャップが121試合になった。123試合という数字は意識する?
「ここまでくれば多少は意識しているが、まずはイラク戦に向けていきたい」
―04年2月に対戦しているが覚えている?
「覚えていますよ。フィジカルが強いなという印象はその当時も持っていたし、中東のチームなので基本的にフィジカルが強いイメージ。でもそのときに比べるとテクニックのある選手が増えていると思う。あのときとはまったく別のチームだと思う」
―120試合すべて覚えている?
「全部は覚えていないですが、イラク戦は覚えています」
―ジーコジャパン時代は先発で30試合、途中出場で10試合に出ている。
「単純計算で年に10試合出ている。結構出ている数字だと思います。自分にとってはいい経験をさせてもらったし、4年間一緒に仕事をした監督なので感謝の気持ちしかない。ただ、それを明後日の試合でどうこうというのはない。でも久しぶりに会えるのは楽しみです」
―ジーコの言葉などで覚えているのは?
「特別なことを言うというよりは、当たり前にやることをやるという監督でしたし、選手にもそんなに口出しする監督ではなかったので、あまり特にはない」
―当時と今で、自分の中でここは変わったという部分は?
「よく分からないですが、代表に来て毎試合いい刺激を受けて、チームに帰るという繰り返しなので、そういう意味では代表に来ていろいろな選手と戦うことでそのときそのときに自分の足りないところに気づいて、そして努力する。これが代表に入って役に立っていること」
―ジーコと戦うという気持ちは?
「ジーコと戦うのではなく、イラク代表と戦うのだし、別にジーコがどうかというのは今はない。ただ会えるのが楽しみ。イラク代表と戦うという気持ちです。この試合に勝てば予選で有利になる。そのために勝ちたいし、内容も楽しんでいきたい。アウェーが残っているので、ホームでのアドバンテージを生かしていければいいと思います」

●DF駒野友一(磐田)
―イラクの監督はジーコだが?
「代表の始まりはジーコさんからなので、こういう形で対戦できるのはうれしく思うし、自分の成長したところを見せたい」
―当時の自分とはどこが変わった?
「一番は自信が違う。年齢も重ねているので、そこは違うと思う」
―ドイツW杯のオーストラリア戦は覚えている?
「出ている試合で逆転負けしたのは悔しいし、そういう思いはある」
―イラク戦は右SBで出場することになりそうだが?
「相手も攻撃的なので、守備の連係は気を付けないといけない。サイドの選手とコミュニケーションを取って、いいコンビネーションで崩していきたいし、いい守りをしたい」
―代表ではケガ人や出場停止が出たときの2番手という位置づけになっているが?
「今のところはそういう形になっているけど、自分としては出た試合でいい結果を残して、勝利に貢献するということしかない。ここ2試合は結果は出ているけど、こないだの試合もうまくいかないところはあった。反省して、チーム全体でコンパクトに、距離感を近くしてやりたい」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
「長い間練習できている。いつもより海外組と一緒にできていので、暑いけどコンディションはいいです。普段やっていない選手との連係に気をつけて、前の選手との縦のラインを高く保つこと。それと、横のラインを上げていくことを心がけている。いつもいる選手がいなくても、やることは同じです」
―イラクの印象は?
「前にいい選手が何人かいる。ただ、後ろが前より劣ると思うので、高いラインを保ちながら、高い位置でボールを回せるようにしたい。守備というのは1、2試合という短い期間ではなく、5、6試合という長い期間で評価されるポジションだと思っている」
―相手の10番をケアする?
「なるべくスペースを与えないようにしたい」

●DF槙野智章(浦和)
「合流は遅れたけど、代表の雰囲気は分かっている。今度の試合は親善試合ではない。いい試合ができるように、いい雰囲気づくりができれば。追加招集だけど、もちろん試合に出る準備をしたい。時間はないけど、このチームでは長くやってきた。監督に求められるものをやっていきたい」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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