beacon

「今、思い出すとあり得ない状況」…5年前の苦い経験、最終予選初戦に向けて気を引き締め直すDF酒井宏樹

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本代表DF酒井宏樹

 5年前、苦しいスタートを切った――。「まさかという結果になってしまった」と日本代表DF酒井宏樹は当時を振り返った。

 16年9月1日、ロシアW杯アジア最終予選の初戦を迎えた。ホーム・埼玉スタジアムにUAEを迎えた一戦。前半11分にFW本田圭佑の得点で先制と出足は好調だった。しかし、前半20分に直接FKを叩き込まれて同点に追い付かれると、後半9分にはPKを沈められて逆転を許してしまう。その後の反撃も実らず、1-2の敗戦を喫して黒星スタートを切ることになった。

 その一戦で酒井は先発フル出場。逆転後に守備に人数を割いたUAEを崩し切れずに「相手のディフェンスラインが、あれだけモードに入ってしまうと難しい。結果は変わらないので、しっかり前を向いてやらないといけない」と試合後に語っていた。

 あれから5年。当時を思い出しても「あり得ない状況」だと感じている。

「見ている方もそうだと思うし、まさかという結果になってしまった。翌日になって、それほど大変なことをしてしまったと痛感した。ホームで、あのお客さんの前で、先制して逆転される。今思い出すとあり得ない状況だと思う」

 だからこそ、初戦の入りをより大事にしている。「スタートダッシュは確実にしたい。最初のホームでの勝ち点3がスイッチになると思う。前回うまくスタートできずに自分たちから追い込んでいってしまった。前回も気を引き締めていたが、そうならないように前回以上に気を引き締めて臨みたい」。パナソニックスタジアム吹田で開催されるカタールW杯最終予選オマーン戦まで3日。同じ轍を踏まぬよう、最善の準備をして大事な初戦に臨みたい。

(取材・文 折戸岳彦)
●カタールW杯アジア最終予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP