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大迫不在のFWは…森保監督が明かした起用方針「チーム、仲間、日本サッカーのために走って戦える選手」

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オンライン会見に出席した森保一監督

 日本代表森保一監督が23日、カタールW杯アジア最終予選オーストラリア戦(24日・シドニー)の前日オンライン会見に出席した。決戦を前にした指揮官は「W杯出場という大きなハードルを超える目標を持って最終予選を戦ってきた。オーストラリアとの試合はアウェーでタフで厳しい戦いになると思うが、目標とするところに向けていまいい準備ができてきている」と手応えを語り、敵地でのW杯出場権獲得に決意を示した。

 勝てばカタールW杯出場決定、引き分けなら自力突破は最終節に持ち越し、敗れれば自動出場圏外3位転落という条件での敵地オーストラリア戦。現地メディアからは「引き分け狙いも想定できるが」という質問が向けられたが、指揮官は勝利にフォーカスすることを明言した。

「戦い方はチームで共通理解を持たないといけないが、われわれ日本代表の選手たち、チームとしてはまずは勝ちに行く。全力でアグレッシブに勝利を掴み取りに行きたい。試合終盤にそういう状況になったら(引き分けも)考えたいが、W杯出場に向けて、自分たちの手で勝利を勝ち取る、W杯出場を掴み取ることを考えて、自分たちで仕掛けていくことを表現していきたい」

 日本にとって大きな争点はFW大迫勇也(神戸)不在のFW起用だ。現状ではFW上田綺世(鹿島)、FW林大地(シントトロイデン)に加えて、直近の試合ではウイング起用が続いていたFW浅野拓磨(ボーフム)が有力な選択肢。森保監督は「まずはオーストラリアが非常に激しいプレッシャーをかけてきて、インテンシティ高くタフな試合になるであろうところで、激しく来る相手を上回って得点を奪える選手、そして攻撃の特長を出しながらチームのために、仲間のために、日本サッカーのために走って戦える選手を起用したい」と方針を明かした。

 指揮官にとっては、選手時代に“ドーハの悲劇”で逃した苦い経験を持つW杯出場決戦。「W杯は私自身、選手もスタッフも含めての目標であり、夢の舞台。われわれチームだけでなく、サポーターをはじめとする日本のサッカー、日本代表を応援してくれる全ての方々にとっての夢の舞台だと思っている」。そう明かしつつも、自身の過去の経験について、選手に伝えることはしていないという。

「自分の経験を伝える形では選手たちには話はしていない。今は自分の経験というより、監督として、そして日本代表チームの一員として、W杯出場を掴み取るために、勝ち取るために一戦一戦どうやったら相手に勝っていけるかを考えながら毎試合つなげてきている。選手たちに一つ言えることは、W杯出場は相手が与えてくれるものではないし、誰かが与えてくれるものではないということ。自分たちで掴み取る、勝ち取ることで積極的にトライしてもらいたいと伝えている」

 あくまでも見据えるべきは目の前の一戦。「試合の前にアウェーでの厳しい戦いになること、対戦相手が勝たなければならないという状況で試合に臨んでくること、激しく厳しい戦いになることを気持ちの部分で準備しなければならない」。そう力説した指揮官は「試合を戦う上では技術的なところ、戦術的なところも準備しなければならないが、ボールの奪い合いから激しく厳しく戦う覚悟を持って、試合に臨むことが大切だと思っている。この試合に勝つという部分、W杯にわれわれが出るんだという気持ちが相手を上回っていくことが大事」と大一番に向けての決意を示した。

(取材・文 竹内達也)
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