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苦戦のU-21日本代表…U23アジア杯ファーストゴールをこじ開けたのは鈴木唯人!「これがアジアの戦い」

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FW鈴木唯人が均衡破る先制ゴール

[6.3 AFC U23アジア杯 日本 2-1 UAE タシケント]

 U-21日本代表の今大会初ゴールはFW鈴木唯人(清水)。自身にとってもこの代表で初ゴールとなり、「点を取りたかった。それしか考えてないということはないけど、一番評価されるのはそこ。そこはずっと目指そうと思っていた」と振り返った。

 パリ五輪世代はAFC U23アジアカップ ウズベキスタン2022に参戦。出場国はほぼU-23世代の中で、日本はU-21世代が出場した。初戦の相手はUAE。細かいパス回しや巧みなドリブルで日本のゴールを何度も脅かす。日本も反撃に出るが、前半は決定機も少なく、スコアレスで後半に折り返した。

 後半に入っても拮抗状態は続く。苦しい時間が長引く中、それを打破したのは鈴木唯だった。

 後半16分、右サイドのDF内野貴史からPA中央の鈴木唯にパスが送られる。しかしその軌道には相手選手が立ちはだかる。「普通だったら相手がクリアできていた。でもあの瞬間、来ると感じた」。相手選手は内野のパスを蹴り損ね、股下を通りながら、ボールはPA中央の鈴木唯のもとに収まった。

 一気に好機を得た鈴木唯は、後方からのマークを冷静にかわし切る。相手GKの動きをよく見ながら左足シュート。「その後は落ち着いて見れて、うまく自分のいい形を出せた」。確実に決め切り、日本に待望の先制ゴールをもたらした。

 3月に大岩剛監督体制が発足後、鈴木唯にとってU-21代表初ゴール。「普通に点を取りたかった。それしか考えてないということはないけど、一番評価されるのはそこ。そこはずっと目指そうと思っていた」と喜びを語った。

 鈴木唯の先制ゴール直後に、日本は痛恨の失点。さらにPK献上から絶体絶命の危機に陥るが、GK鈴木彩艶のスーパーセーブでピンチ脱出。終盤にFW細谷真大が決勝ゴールを挙げ、2-1で初戦を白星で飾った。

 劇的な後半45分間に、鈴木唯も「いや、精神的には超疲れたんですよ(笑)」と本音をポロリ。ただ、そこで得たものは大きい。「これがアジアの戦いだなというのもあります。前半立ち上がりから苦戦していたので、後半はみんなで修正できてやれたところはよかった」と泥臭い勝利の喜びを噛みしめた。

(取材・文 石川祐介)
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