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佳境のポジション争いに挑む原口元気「4-2-3-1になったら僕的には厳しい。でも…」

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MF原口元気(ウニオン・ベルリン)

 淡々とした口調の奥に、自分を信じる揺るぎない軸があることを感じさせた。W杯本番までのカウントダウンに入っている時期の日本代表合宿。MF原口元気(ウニオン・ベルリン)は「あと3試合しかない。今回の試合で本戦メンバーが決まるし、それを誰もが理解している。選手としてアピールしたいっていう部分もあるし、でもチームとしてどう戦っていくのかという準備をしていきたいという2つの考えがあります」と言った。

 約1時間45分の全体練習の最後に行ったミニゲームでは4-2-3-1の右サイドハーフでプレーした。昨年10月のW杯アジア最終予選オーストラリア戦から採用されてきた、中盤にアンカーを置く4-3-3ではなく、森保ジャパンの「ベース」とも言えるシステムだ。

 原口は「4-2-3-1になったら僕的には厳しいかなとは思います」と本音を口にしつつ、「でも、やれと言われたらというか、試合によってもシステムを変えるだろうと想うし、どのタイミングでも、どんな出場時間でも、どこのポジションでもやれる準備をするだけ」と前向きに語る。さらに「いろんなトライをするべきだと思うし、監督の中でいろんなアイデアがあると思う」とも言った。

 軸として持っているのは「ポイントはやっぱり守備になってくる」という考えだ。カタールW杯グループリーグで日本がドイツ、スペインなどと同じ組に入っていることが、その考えを強めているのも間違いないだろう。

 守備力に関しては他の攻撃陣と比較してもワンランク上の実力を持っているという強みがある。W杯アジア予選では若手アタッカー陣の台頭によってポジションを失いかけたが、W杯出場国と戦った6月のキリンチャレンジやキリンカップでは、強度の高い相手と対自恃することで再び存在感をアピールした。

「力のあるチーム相手だとやっぱり守備がポイントになるのは間違いない。ポジションに関しては、奪う時も奪われる時も一瞬なので、かす返す時も一瞬だと思っていて、一瞬を虎視眈々と狙うだけ。必ず自分のタイミングが来ると信じてやるだけです」。今回の2連戦の相手はいずれもカタールW杯出場国のアメリカとエクアドル。強豪を相手に、存在感を高めるつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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