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直前に序列動いた前回ロシアW杯「その流れに乗って試合に出られた」柴崎岳の再現なるか

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日本代表MF柴崎岳(レガネス)

 日本代表MF柴崎岳(レガネス)はこのドイツ遠征に臨むにあたって、二つのテーマを掲げた。一つはチームの戦い方に自信を深めること、もう一つはカタールW杯の対戦相手を想定した戦い方を熟成させること。「細かい部分は話せないけど、いろんなディテールを追求していく連戦になると思う」と語った。

 ロシアW杯ではダブルボランチで全4試合に出場し、ベスト16入りに大きく貢献した柴崎。この代表ではMF遠藤航(シュツットガルト)、MF守田英正(スポルティング)、MF田中碧(デュッセルドルフ)の台頭に押され、出場機会が少なくなっているものの、他の選手にはない展開力や試合を落ち着かせる役割を期待され、コンスタントな招集が続いている。

 とりわけ中盤中央のポジションでは貴重なW杯経験者。本大会直前のドイツ遠征について「もちろん競争の場という意味合いもあるけど、どれだけチームとして誰が出てもいいチーム状態を保てるか、いいチームになっていけるかが重要。チーム内での競争意識に、連係も合わせて向上していかないといけない時期」と述べた柴崎は「個人的にはスタメンなのか、ベンチなのか、ベンチ外なのかいろんな立ち位置があるけど、日本代表のためにできることを個人としてやっていくだけ」と冷静に意気込んだ。

 このドイツ遠征でのテーマは「二つ」(柴崎)だ。一つ目は「自分たちが本大会で戦っていけるんだというメンタルの準備」。柴崎はロシアW杯前の活動を振り返りつつ、「前回大会の時は日本でガーナとやって、スイスとやって、パラグアイとやったけど、どれだけチームとして自信を深めていけるか。相手うんぬんは関係なく、自信を深めていかないといけないと思う」と強調した。

 もう一つは「相手ありき」(柴崎)のテスト。W杯グループリーグで対戦するドイツ、コスタリカ、スペインを想定し、直近の親善試合のアメリカ戦、エクアドル戦を戦っていくという考え方だ。

「完璧に同じというわけにはいかないけど、ある程度の(W杯の対戦相手の)想定をしながら親善試合に臨んでいくのがあると思う。アメリカだったり、エクアドルだったりに対して、(W杯の対戦相手の)対策をするという意味合いもあるし、ちょっとマッチしていなくてもこれをやってみるという意味合いもある」

 そんな柴崎にとっても、ドイツ遠征の2試合は大きな意味を持ちそうだ。ロシアW杯直前のテストマッチでは西野朗監督が急遽就任した後、日本で行ったガーナ戦(●0-2)、スイス・ルガーノに渡って行ったスイス戦(●0-2)に敗れた日本だったが、大会前最終戦となったパラグアイ戦に4-2で勝利。ガーナ戦、スイス戦で先発落ちしていた柴崎は、ようやく先発したパラグアイ戦でアピールし、本大会での先発を勝ち取った。

「最後の試合(パラグアイ戦)で活躍したメンバーがある程度(W杯の)1戦目で使われたという流れで、僕もその流れに乗って試合に出られた。今回もこの2連戦に直前を含めた3試合、結果も含めたパフォーマンスを出せた選手が1戦目で名を上げやすくなると今までの経験を踏まえて思う。森保監督がどう判断するかは分からないけど、悪くないプレーをしているのに結果が出ずに試合に出られない選手もいるし、逆に全然納得いかない部分が多い試合でも結果が出ると、結果が出た選手を使うという方針を取る監督もいる」

 そうチームづくりへの見解を示した柴崎は「これからの3試合で結果といいパフォーマンスを出した選手が本大会でも試合に絡んでくるのは間違いないと思う」と指摘。「個人的にはそういうところを見せていきたい」とレギュラー奪取に向けての意欲を示した。

(取材・文 竹内達也)

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