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吉田麻也が重く受け止める森保Jの課題「先制された試合で盛り返した試合が少ない」

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日本代表DF吉田麻也(シャルケ)

 ラウンド16で敗退したロシアW杯を上回るために、本番2か月前の今やるべきことは何か。日本代表キャプテンのDF吉田麻也(シャルケ)の頭の中には、きちんと整理された状態で明確な順位付けがインプットされている。

 ドイツ合宿3日目の練習後に取材に応じた吉田は「プライオリティとしてはチームの最後のブラッシュアップの部分にフォーカスする。個々のアピールというのはどの選手だって同じなので、そこはあまり意識しない」ときっぱり言った。

 今回の相手はアメリカとエクアドル。いずれもカタールW杯に出場する難敵だ。「代表戦なのでもちろん目の前の相手に勝つために全力でトライしながらも、この2試合が最終段階になるという意味では本大会を想定して目の前の相手と戦わなきゃいけない。しかもその相手がW杯に出るチームなので、簡単には勝たせてくれない」。難しい状況になることは覚悟の上で、フォーカスすべき項目について、「自分たちのアイデア・考え・サッカー観・戦い方を一致させておく必要がある」と挙げた。

もちろんその理由はハッキリしている。「大会が始まって、何か起こった時にあこうしようという話になっても、もう間に合わない。いろんなシチュエーションの中で、勝っていたらこうだよね。負けたらこうだよね。で、この状況で2戦目、3戦目を戦う時はこうだよねということを、しっかりと共通認識を持っていく必要がある。前の選手と後ろの選手とで相違があるというのは、多少は出てくる。そこをしっかりすり合わせて、みんなが同じ方向に向いていけるようにすること」。教訓であり、ヒントにもなるのは6月のブラジル戦だ。

「現実的にドイツやスペインと戦う本大会で、(6月に)ブラジル戦でやったように、どういう風に自分たちがブロックを敷いて、どうやって守って、奪った時にどうやってどこを攻めていくかっていうところが大事になってくる。前からガーッと行って奪う勇気をどこで出して、どこまで現実的にプレーするか。そこをブラッシュアップするのが大事かなと思う」

 このように語ると、さらにそれとは別に「先制された試合で、盛り返した試合が少ない」という課題も口にした。「カタールのアジア杯やW杯予選のオマーン戦、サウジ戦もそうですけど、そこが課題。負けている時にどこまでそのブロックを敷いて、どこまで前に行くのか、プレスをかけるのか、リスクを背負うのかを定めなきゃいけない」。

 考えうるさまざまなシチュエーションを共通認識としてたたき込みながらのアメリカ戦、エクアドル戦。細かく複雑なレッスン内容を全員が身につけられるかどうかが、本大会の結果につながっていく。

(取材・文 矢内由美子)

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