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経験不足よりW杯初挑戦の勢いに期待する麻也「元気も乾も岳も当時は初出場だった」

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練習後、報道陣の取材に応じるDF吉田麻也

 合流したばかりのキャプテンがランニングの先頭でチームを引っ張った。前日13日夜にカタール・ドーハ入りした日本代表DF吉田麻也(シャルケ)は14日夕の練習から合流。この日はランニング中心の軽めのメニューとなったが、吉田、DF長友佑都、MF柴崎岳というベテラン選手が常に先頭を走っていた。

「空港に着いたときから町中、国中がW杯の雰囲気を醸し出している。道中もサッカーだらけだし、またW杯が始まるんだなという気持ちになった」。吉田にとっては3度目のW杯。初めてキャプテンとして臨むことになるが、「いつもどおりですね。W杯に入ったから何か特別なことをやるわけではないし、この4年間、W杯を見据えてずっとやってきた。やるべきことは変わらない」と平常心を貫いた。

 26人の登録メンバーのうち、前回のロシアW杯メンバーは吉田のほか、GK川島永嗣、DF長友佑都、DF酒井宏樹、MF柴崎岳、MF遠藤航の6人。14年ブラジルW杯メンバーのGK権田修一を含めても、7人にしかW杯の経験がない。

 FW大迫勇也、MF原口元気らが驚きの落選となった今月1日のメンバー発表会見で森保一監督は「経験者の経験は非常に大切だが、経験がない選手のW杯で活躍したい野心に期待してメンバー選考に至った」と悩み抜いた末の決断だったことを明かしたが、吉田もこの日、「(W杯)初出場のいいところも絶対にあると思う」と持論を説いた。

「例えば(ロシアW杯の)ベルギー戦で点を取った(原口)元気も乾も、アシストした(柴崎)岳も当時は(ロシアW杯が)初出場だった。初出場が必ずしも経験不足でダメということではないと思う。そういう勢いの良さもあるし、そこを引き出していけるような持っていき方をしたい」

 自身もオーバーエイジとして出場した東京五輪メンバーからは、オーバーエイジの3人以外に10人が選出された(うちDF中山雄太はケガのため参加を辞退)。兼任体制が生かされる形になったが、「入ったことは素晴らしいことだし、可能性はものすごい秘めている。若ければ若いほどワンプレーで人生が変わる。そのワンプレーのための準備をどれだけできるか」と期待を寄せた。

 吉田にとって初めてのW杯となった14年ブラジル大会はグループリーグ敗退。2度目のW杯だった18年ロシア大会が16強。3度目のカタールW杯で目指すのは史上初となる8強以外にない。「前回導けなかったところに導きたい。自分のキャリアの中で一番いい大会にしたい」。34歳のキャプテンは自身の集大成ともなり得る大会を前に強い決意を口にした。

(取材・文 西山紘平)

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