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日本vsカナダ 試合前日の森保一監督会見要旨

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森保一監督

 日本代表は17日、UAE・ドバイで行われる国際親善試合でカナダ代表と対戦する。森保一監督は16日、試合会場のアルマクトゥーム・スタジアムで前日会見を行った。

 以下、試合前日の森保一監督会見要旨

●森保一監督
「カタールW杯に向けて明日のカナダ戦、試合を行いながらW杯に向けて最後の準備となるので、チームとしていい準備ができるように戦いたい。またこれまでどおり目の前の一戦に最善を尽くすこと、勝利を目指して戦うことを今日の練習でも準備して、われわれのサポーターの皆さん、国民の皆さんに勝利を届けられるように、また勝って喜んでいただけるように、練習からいい準備をして戦いたい」

―明日試したいことは。これまでの日本の戦い方のベースをチェックするか、ドイツ相手にどうやっていくかを詰めるか。
「明日の試合に向けて大きなテーマとしてはW杯を総力戦で戦うために、チーム全体のコンディションを上げるというところ、いま状態が不確定な選手のコンディションをしっかり見極めることをやっていきたい。W杯に向けてドイツ戦が初戦となるところで、ドイツ戦に向けての準備はもちろんだが、われわれが主体的に戦うために自分たちのコンセプトを明日の試合で確認してドイツ戦に行けるようにしたい」

―来ていない選手(遠藤、守田、三笘)もいるが、連れてきている選手の中でも起用を控える選手はいるか。冨安、板倉、田中、浅野はここで試しておきたいのか。
「いまおっしゃられた中で、明日の試合に絡まないのは冨安、遠藤、守田。そして三笘もまだチームに合流していないのでプレーしないことで考えている」

―遠藤、守田とボランチにアクシデントが続いているが、たとえば板倉や鎌田を起用は。
「ケガ人が出ているということはチームにとっては痛いことだが、大会中にはケガ人であったり、体調不良であったり、出場停止等々、不測の事態は起こり得る。いろんなことを想定して26人のメンバーを組んでいるので、守田と遠藤がプレーできないにしても、十分にW杯で戦っていけるだけの選手層はあるということを明日の試合で確認、準備したい。選手には自信を持って思い切ってプレーしてほしい。田中と柴崎がおそらく先発することになる。鎌田、板倉であったり、いまおっしゃられたようなチャレンジをするかということは試合の流れの中で決めていきたい」

―鎌田をボランチで起用することはあるのか。
「明日の試合でどこまで試せるかは分からないが、まず鎌田に関しては前線でより起点になる、ゴールに絡んでいくプレーをしてほしいと思っているが、3列目のボランチというところからの組み立て、そして相手の攻撃を止めるというところから前線で得点に絡むという彼のチームでやっていることはわれわれのチームでもうまく生かしていきたい考えは持っている」

―W杯の対戦国を考えると、カナダ相手に想定して試すことは難しいと思うが、自分たちのことを主に考えて戦うのか。
「明日の戦いについてはまず自分たちが主体的に戦う部分、主体的にもいろんな捉え方がある。われわれが攻勢に出ても守勢に回っても、その状況に対応する、向き合って対応することも主体的に明日の試合に向けて準備して試合に臨みたい。ドイツ、コスタリカ、スペインという対戦国の対策という部分においても、カナダも3バックで戦ったり、4バックで戦ったり、W杯で戦うチーム同様に可変しながら戦ってくる。W杯に出るだけのすばらしい選手層を持っている国。いろんなことを考えたときにW杯にも向けていい準備をするということでもシミュレーションになると考えている」

―隠したいところもあるのか。
「隠しておきたいということだが、隠しておいて自分たちが発揮できなかったら、われわれにとっても許せないこと。ベースの部分をしっかりとチームで確認できるようにやっていきたいと思う」

―GKの起用については。もし明日の試合で不安定だったら、W杯で代えることもあるのか。
「そこについてはまた今日の練習を見て、そのあとスタッフでミーティングして、最終的なメンバーを決めたいと思うが、GKは3人とも試合に出られるだけの準備をしてきていると思うし、力のある選手だと思う。だれが不安定か分からないが、ベストな選択をしたい。GKだけでなく、これまでも出場時間を考えると、レギュラーとサブということで見るわけではない。全員がレギュラーだと思っている。試合に向けてスタートから出るのか、ベンチからなのかという違いで、冒頭に言ったとおりこのW杯は総力戦だと思っている。選手も自分がサブだという考えは持っていないと思う。試合の状況で誰がスタートから出ても、ベンチからのスタートになっても、いい準備をしてプレーする機会が来たときは、個の良さを生かしながらチームのために思い切って戦ってほしいと思う」

―FWはそれぞれ特徴が違う。町野は経験が浅いが、彼をできるだけ長く使うという意向は。
「使いたいとは思っているが、特別に町野だけをチームにフィットさせようとする起用は考えておない。昨日の壮行会の映像をみなさんも見たと思うが、知らないことも思い切ってできることにつながるということを、W杯を経験してない、代表を経験してないから何かが足りないというのではないと冨安が発言していたが、町野は代表の経験は浅いが、チームでしっかりと結果を出して、E-1選手権で代表で結果を出してきている。彼の良さ、彼の持っている力をチームにしっかり活かせるように私自身は考えていきたい。本人には思い切ってプレーするところだけを考えてほしい。日本の良さでもあるつながる力、絵を合わせる力は逆に言うと、経験の浅い選手が入っても機能するところをお見せできればいいなと思う」

―板倉、浅野の起用は。使いたいが、無理もさせたくないという判断か。
「板倉と浅野は明日スタートから出てもらおうと思っている。どれだけプレーするかは分からないが、プレーの状態が不確定の選手というのはその2人だと思うし、プレーできる状態ではあるのはトレーニングで確認できている。W杯に向けて、よりコンディションを上げてもらえるように明日の試合はスタートで起用したいと思っている」

―本番では引き分けることも重要な試合もあるが、明日は。
「勝ちに行きます」

―明日の試合の交代枠は全て使い切るか。
「試合の状況にもよるが、できるだけ6人の交代枠を最大限に生かして、W杯の準備となる、そしてカナダ戦に勝利できるように戦いたいと思っている」

―カナダのジョン・ハードマン監督は女子の監督から男子の監督になった。彼のチームをどう捉えているか。
「監督はいいチーム作りをされている。カナダの組織力も世界のトップクラスのものを持っているし、個の力を見ても、明日出てくるかわからないが、デイビス選手が世界トップトップのクラブであるバイエルンでプレーしている。個の力と組織力をうまく融合させてチーム作りをされている。今回のW杯に向けてと、次のW杯に向けても同時に準備しているのではないかと思っている。前回のロシアW杯のあとにロンドンでFIFAのミーティングがあったが、そのときに話をしようということでいろんな意見交換をしてもらった。女子をやってから男子ということで、日本のこともすごく勉強していた。日本のトレセンシステムで、選手をどう発見・発掘してどう育成していくかということを取り入れてやっていると言っていたし、いままでは女子のところを勉強していたし、私と会ったときは日本の男子のトレセン育成はどうなっているのかとすごく勉強していて、育成から国全体を考えて今があるんだなと想像できる、素晴らしい監督だなと思う。明日の試合もすごく楽しみ」

(取材・文 竹内達也)
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