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「大地の長所をどう出せるかが上に行くためのカギ」“ライバル”南野も認める鎌田の価値

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トップ下で先発したMF南野拓実

[11.17 国際親善試合 日本 1-2 カナダ ドバイ]

 チャンスはあった。日本代表MF南野拓実(モナコ)は後半14分、FW上田綺世のポストプレーからゴール前に抜け出し、右足でシュート。しかし、DFのスライディングタックルを受けて体勢が崩れ、シュートはミートし切れなかった。

「ああいうところで最後の仕事として仕留められる選手にならないといけない」。そう口を噛んだ背番号10は「(DFの)足は見えていたので、かわそうか迷って打ったけどダフった。そのあと足が当たって、PKかなと思ったけど(ファウルは)なかったので、決め切りたかった」と悔やんだ。

 今季から移籍したモナコで出場時間が限られていることもあり、W杯前最後の実戦で先発のチャンスが与えられた。4-2-3-1のトップ下で先発し、後半40分までプレー。「個人的なフィジカルコンディションは良くなっている。体のキレも良くなっている感覚はある。もう一段階、質の高い攻撃につなげたい」と、手応えを感じながらも満足はしなかった。

 中心選手としてW杯予選を戦ってきた南野は森保ジャパン最多の41試合に出場し、最多タイ17ゴール8アシストを記録。しかし、9月のドイツ遠征でMF鎌田大地が高いパフォーマンスを見せ、所属クラブでの活躍もあって、トップ下のファーストチョイスは現状、鎌田へと移っている。

 スタメン奪回への思いについて「それは全員が思っている」としながらも、鎌田の好調ぶりとチームへの貢献度は認めている。ポジションを争ってきた鎌田はこの日、後半22分からボランチで途中出場。南野が後半40分に交代するまで、南野がトップ下、鎌田がボランチという縦関係で共存した。

「(鎌田)大地はチームでボランチをやっているし、攻撃にスッと上がっていくタイミングもすごく良い。大地の長所をチームでどう出せるかが(W杯で)僕らが上に行くためのカギだと思う」。ライバルである一方、チームメイトとして絶大の信頼を置く頼もしい仲間であるのも事実。「一緒に出ることがあれば、彼がやりやすいように、彼の良さを出せるようにしたい」と新たなオプションへの思いも語った。

(取材・文 西山紘平)

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