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第2次森保J初陣のゲームキャプテンに…遠藤航「中心としての自覚は4年前と違う」

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日本代表MF遠藤航

 新生・森保ジャパンの初陣となるウルグアイ戦を翌日に控え、日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)が取材に応じ、「W杯が終わって最初の活動ということで気持ちをフレッシュに、ここからまた次のW杯に向けて始まるという思いです」と“リスタート”に力を込めた。

 W杯後最初の試合に招集されるのは2018年ロシアW杯に続いて2度目だが、出番を得ることなく終戦したロシアW杯後とは立場も心構えも異なる。「前回は長谷部(誠)さんが引退して、僕もポジションを取りに行くという感じで、そこで結果を残してやるんだという思いがあった」。その言葉どおり、2018年9月の第1次・森保ジャパン初陣となったコスタリカ戦は、それまでは代表で右サイドバックとしての出場が多かったところからボランチの定位置をつかみ取るきっかけになった。

 その後、目覚ましい成長でブンデスリーガへのステップを実現させた遠藤はカタールW杯で絶対に欠かせない選手として君臨。大会直前の脳震盪から不屈の精神で復活し、初戦のドイツ戦ではデュエルにほぼ勝利するなどMVP級の活躍を見せた。

 この2月、30歳になった。今回はフィールド選手最年長となり、「年を取ったな」と笑いながらも、「今度は逆に追われる立場。自分のポジションを奪いに来る選手がどんどん代表に入ってくる。僕もさらに成長し続けないといけないと思うし、それにプラスしてこの代表チームが成長するためにはどうしたらいいかを考えられるようになっていると思う。チームの中心としての自覚の部分は前回とは違う」と胸を張る。

「若い選手も入ってきて、また新たな競争が始まるというところで、一つひとつの活動が大事になると思うし、チームとしては次の3年半でどう成長していけるかにトライするところ。新しい選手との競争とチームとしての底上げをやっていかなければならない」と、先々を見据える言葉も自然と出てくる。

 ウルグアイ戦は、悲願のW杯ベスト8入りを実現させるため、さらに上の力をつけるための最初の試合になる。カタールW杯での日本代表は、ドイツやスペインに勝利して世界を驚かせた一方で、リアクションのスタイル以上のものを見せることができなかっただけに、「上を目指すために主体的なサッカーをしたい」と話す選手もいる。遠藤自身、「どんな相手に対してもポゼッション率を高めながらチャンスをつくっていくというところ。ブロックを敷いて守るだけではなく、自分たちがしっかりとボールを動かしてチャンスメークしていくところにトライしたい」と、新たなスタイルを加えることに挑戦していくつもりだ。

 森保一監督からは今回、「ゲームキャプテン」に指名された。監督の方針でチームキャプテンはまだ決めないという説明があったというが、「ゲームキャプテンであろうがなかろうが、自分のやることは変わらない。いつもどおり自分の良さを出してチームに貢献できることを考えてやろうと思う」と自然体の口調で抱負を述べた遠藤。ピッチの中央に君臨しながら、より強い日本代表をつくり上げていくつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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