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「呼ばれて失うものはない」J2開幕全試合で先発、群馬で主力張る19歳DF岡本一真は初の代表招集を成長の糧に

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DF岡本一真

 U-20ワールドカップ直前の初招集となった。ザスパクサツ群馬DF岡本一真は17、18日のU-20日本代表候補合宿に呼ばれ、18日の関東大学選抜との練習試合では後半45分を右サイドバックでプレー。「初めて合流したという部分ではよかった」と手応えを口にした。

 前橋育英高を卒業後、昨季から群馬でプロデビューを果たした。初年度の途中から定位置を掴むと、今季はJ2リーグ開幕10試合で先発入り。右サイドバックで高い攻撃力を発揮している。

 16日のJ2第10節・いわきFC戦でもスタメンでプレーし、翌17日には候補合宿に参加した。初日はリカバリーを行い、チームでトレーニングする時間は少なかったが、2日目には関東大学選抜との試合に参加。「濃い2日間だった」と初の代表活動を総括した。

 練習試合は45分2本で行われた。岡本は前半45分はベンチで見守り、後半から4-4-2の右サイドバックで出場。後半12分には鋭いプレスでボールを奪い切り、そのまま右サイドをドリブルで突き進む。精度の高いクロスを放ったが、FW千葉寛汰(徳島)にはミートしなかった。

 後半17分にはMF山本桜大(柏)との連係から右サイド際まで突破し、大きくクロス。FW河野孝汰(山口)のヘディングシュートはゴールとはならなかったが、攻撃の起点を作った。「最初から飛ばして攻撃に参加するというところは意識していた。そこはできてよかった」。出場時間は45分間のみ。クラブでの立ち位置や攻撃のタイミングは異なっていたが「試合をやっていくうちに適応できたのでよかった」と振り返った。

 プロデビューから2年で、実戦経験を積んできた。代表への招集はなかったが「あんまり自分としては気にしていなかった」。1か月後に控えるU-20W杯のメンバー入りを懸けた最後のアピールの場にも「呼ばれて失うものはないという気持ちで来た」と気負いはない。「呼ばれてうれしいという気持ちはあるんですけど、自分のいつもどおりのプレーをしようかなという気持ちでプレーをしていました」と今できることに集中した。

 今後のサッカーキャリアにも大きな影響を与える2日間となったようだ。「やってきたことが評価された。さらに成長できるチャンスをもらえたので、そこはプラスに考えています」。初の代表活動を、さらなる成長のターニングポイントにするつもりだ。

(取材・文 石川祐介)

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