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初のJ2を戦うG大阪、ホームで京都と3-3のドロー発進

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[3.3 J2第1節 G大阪3-3京都 万博]

 J2リーグが3日、開幕し、万博記念競技場ではガンバ大阪京都サンガF.C.が対戦し、3-3で引き分けた。前半24分、DF安藤淳のゴールで京都が先制。G大阪も後半15分にMF阿部浩之、同17分にFWレアンドロの連続ゴールで逆転したが、京都は後半36分にMF山瀬功治が同点弾。2-2で迎えた後半ロスタイムに京都はFW久保裕也のゴールで再逆転したが、G大阪も終了間際にMF遠藤保仁のPKで追いつき、3-3の引き分けに終わった。

 クラブ史上初のJ2降格となったG大阪は長谷川健太新監督を迎えての初陣。MF遠藤保仁、DF今野泰幸の日本代表コンビも先発した。DF中澤聡太(川崎F)の抜けた最終ラインでは今野とDF岩下敬輔がCBを組み、DF加地亮が負傷離脱中の右SBにはDF丹羽大輝が入った。
 MF中村充孝(鹿島)、MFチョン・ウヨン(磐田)、GK水谷雄一(福岡)らが移籍した京都は新戦力のFW三平和司、山瀬、GKオ・スンフンが先発した。MF工藤浩平とMF秋本倫孝がダブルボランチを組み、右に山瀬、左にMF駒井善成。前線は三平とFW宮吉拓実が2トップを組んだ。
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 京都は前半2分、駒井の横パスを受けた山瀬がPA手前から左足ミドル。開始早々に思い切りよく狙ったが、惜しくもゴール左に外れた。同16分にも三平が体勢を崩しながら右足でミドルシュートを放つが、わずかにゴール右へ。新戦力が積極的なプレーを見せ、攻撃を牽引した。一方、なかなかいい形でフィニッシュまで持ち込めないG大阪は前半18分、左CKのチャンスに遠藤が意表を突いて直接狙う。枠を捉えていたボールはGKオ・スンフンがかろうじてかき出した。

 試合が動いたのは前半24分。京都は右後方からのFKをDF福村貴幸が左足でゴール前に上げると、秋本が体を投げ出しながら頭で落とし、安藤が右足ボレー。豪快にゴールネットに突き刺し、先制点を奪った。G大阪は同32分、遠藤の右CKのセカンドボールを倉田がエリア外から左足で狙うが、ゴール上へ。決定機らしい決定機をつくれぬまま、前半の45分間を終えた。

 1点リードで折り返した後半7分、京都は高い位置で山瀬がボールを奪い、そのままドリブルから右足でミドルシュート。右ポストに当たった跳ね返りに宮吉が詰め、丹羽と衝突しながら左足で押し込んだ。これはゴールネットを揺らしたものの、宮吉のプレーが丹羽に対するファウルを取られ、追加点ならず。同12分には安藤の右クロスに宮吉がダイビングヘッドで合わせたが、GK藤ヶ谷陽介が鋭い反応で弾いた。

 苦しい展開を強いられるG大阪だったが、後半15分、DF岩下敬輔からの鋭い縦パスを受けた遠藤が右サイドから中に運び、中央の阿部へ戻す。阿部はPA外からダイレクトで右足一閃。鮮やかにゴール右隅にねじ込み、同点に追いついた。さらに直後の17分、カウンターからレアンドロがドリブルで仕掛けると、PA内でDF染谷悠太に倒され、PKを獲得。これをレアンドロが自ら決め、わずか3分間で逆転に成功した。

 一転して追う展開となった京都だが、失点する前と同じようにスピードに乗った攻撃で立て続けにチャンスをつくる。後半18分、福村のアーリークロスを宮吉が頭で流し、三平が岩下の前に足を伸ばしてシュート。同26分には左サイドを突破した駒井の折り返しを山瀬が狙う。いずれも決定的なシーンだったが、フィニッシュの精度を欠いた。

 後半29分、G大阪は家長に代えてMF二川孝広、京都も駒井に代えてHonda FCから今季加入したFW中村祐哉を投入。大分U-18から関西大をへてHonda FCでプレーしていた25歳のルーキーがJデビューを果たした。同35分には三平に代わってFW久保裕也がピッチに入る。すると、直後の36分、久保が右サイドに展開。安藤がマイナス気味に折り返したボールを山瀬が右足ダイレクトで振り抜き、ゴールネットを揺らした。

 2-2と試合は振り出しに戻り、G大阪は後半41分、倉田に代えて新潟への期限付き移籍から復帰したFW平井将生を投入。後半ロスタイムにはFWパウリーニョもピッチに送り込んだ。後半46分、京都は中村のスルーパスに反応した久保が右足で流し込み、勝ち越しゴール。勝負あったかに思われたが、G大阪は同47分にPA内でパウリーニョがDFバヤリッツァに倒され、PKを獲得すると、これを遠藤が落ち着いてゴール右上に決めた。終わってみれば3-3。激しい点の取り合いの末、G大阪にとって初参戦のJ2はドロー発進となった。

(取材・文 西山紘平)

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