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前回Vから立場は変われど「チームのためできることを精一杯やった」横浜FM仲川輝人が”締め”のダメ押し弾

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FW仲川輝人(写真左)

[11.5 J1第34節 神戸 1-3 横浜FM ノエスタ]

 横浜F・マリノスに3年ぶりのJリーグ制覇を大きく手繰り寄せる3点目を決めたのは、3年前の優勝時に最優秀選手賞と得点王のダブル受賞を果たしたFW仲川輝人だった。2月19日の開幕節セレッソ大阪戦でもチームの今季初ゴールを挙げていた30歳は「ファーストゴールを決めてラストも決めたので締めとしてはいいかな」と笑顔を見せた。

 勝てば他会場の結果にかかわらず優勝が決まるJ1最終節。横浜FMが2-1でリードして迎えた後半28分だった。ロングフィードを使った速攻で右サイドを攻略し、MF水沼宏太が縦へと切り裂くと、折り返しのボールに仲川が反応。鮮やかなワンタッチシュートで押し込み、優勝を大きく近づけるダメ押しゴールとなった。

 仲川にとっては3年前に続く2度目のリーグ制覇。「最後まで分からない試合だったので、こういった緊張感のある試合で優勝を決められてホッとしている。ホームで決めたかったのが素直な気持ちだけど、アウェーでホームのようなファン・サポーターの声援があったからこそ力が出せた。勝てたことが全て」と喜びを語った。

 もっとも、仲川の立場は3年前とは少々異なっていた。年間15ゴールで得点王とMVPをダブル受賞した19年に対し、今季は31試合に出場するも先発出場は15試合のみ。「僕自身いろんな怪我と向き合いながらベストなコンディションではなかったけど、チームのためにできることを精一杯やった」という状態でのシーズンだったという。

 それでも第2節・川崎F戦では結果的に優勝争いのライバルを破る形となった2ゴールを挙げたほか、限られた出場時間の中でもシーズンを通して計7ゴールを記録。十分な出場機会を得られない中でも、チームの結果に貢献できるところを見せつけた。

「出た選手が流れを変えるゲームチェンジャーだという気持ちで毎試合やっていたからこそ、ここまで来られた。チームのために何ができるかを選手一人ひとりが行動して、ピッチで表現できたからこそ勝ち取れた優勝だった。みんなに感謝しているし、メディカルにも感謝しているし、チーム全員で掴み取った優勝になった」。立場は変わってもチームのために。そんな姿勢が結実した、2度目のJリーグ制覇だった。

(取材・文 竹内達也)
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