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仙台ルーキーMFオナイウ情滋「アウェーでもこんなに…」初の大声援に誓ったプロでの活躍

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MFオナイウ情滋

[2.19 J2第1節 町田 0-0 仙台 Gスタ]

 新潟医療福祉大からベガルタ仙台に加入したMFオナイウ情滋がFC町田ゼルビアとの開幕戦に途中出場し、プロ生活の第一歩を踏み出した。昨季も特別指定選手としてJ2リーグ戦1試合に出場したが、声出し応援が解禁されてからはこれが初出場。ピッチでは満足のいくパフォーマンスをできなかったものの、大声援を受けて新たなモチベーションを胸に宿らせていた。

 0-0で迎えた後半42分、オナイウは最後の追い上げをかけて起用されたが、劣勢の中でなかなかボールに絡めず、不完全燃焼で開幕戦を終えた。昨年7月23日の長崎戦、そしてこの日の町田戦といずれもプレータイムは短く、当面はトレーニングから出場機会を得るための戦いになりそうだ。

 それでも「そこは自分で掴んでいかないといけない」と野心に燃えている。

 プレシーズンのキャンプを通じて「自分のストロングポイントを出すという意味では積極的にやれるようになってきたし、チームのシステムを遂行しながら自分の良さを出すところもある程度慣れてできるようになってきた」と手応えも得た様子。あとは多くの選手たちが“大学とプロの違い”に挙げる守備面の課題を乗り越えていく構えだ。

「とくにファーストポジションでダメかなというところが練習でもトレーニングマッチでもある。ただ、ちゃんと自分の中で理解しているので、集中して意識してやっていくだけ。そこがもっと向上すればもっとストロングポイントを出せるし、そこにパワーを使える。もっと効率よく守れるように、ポジションをうまく取って、守備に無駄なパワーを割かないように、もっとパワーを攻撃に回せるように意識していきたい」(オナイウ)

 それでもこの日の出場機会はオナイウにとって、Jリーグのピッチを経験できたこと以上に大きな価値があったようだ。Jリーグでは今季から観客の声出し応援が完全に解禁。アウェー側スタンドを埋め尽くした仙台サポーターの光景、ホームを飲み込むような大声援は声出し制限下の出場経験しかなかった22歳に大きく響いていた。

「アウェーだけどサポーターの応援を初めて生で聞くことができて、試合が終わってから挨拶に行った時も『アウェーでもこれだけあるんだ……』と。自分の中ではそこにかなりの感動を覚えたし、このサポーターのために頑張ろうという気持ちがより一層強くなりました」

 そこで自然と想像したのは、これから何度も見られるであろうホーム・ユアテックスタジアム仙台での大観衆だった。次節は栃木とのホーム開幕戦。「本当に楽しみです」と目を輝かせたオナイウは「だからこそもっともっとプレータイムを増やして、サポーターにいい瞬間を届けられるように練習から頑張っていきたい」と話し、まずはトレーニングでの奮闘を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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