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連敗を4でストップした湘南、山口監督は「日頃から逃げずにやってくれている」と選手を評価

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5試合ぶりに勝ち点を獲得した湘南

[7.8 J1第20節 柏 1-1 湘南 三協F柏]

「前半0-0で終えたいプランを持っていた」という湘南ベルマーレ山口智監督は、「後ろを重くなるのを覚悟して」中盤をダブルボランチ(茨田陽生、奥野耕平)+トップ下(山田直輝)の形にして、柏レイソルとのキックオフを迎えた。

「どういう形で湘南さんがゲームプランを持ってやってくるかがわからない部分もあった」と井原正巳監督の予想通り、従来とは違う布陣をしいてきた湘南。それでも五分の展開だった前半27分に、柏に左サイドを崩され、クロスからFW細谷真大に先制点を許してしまう。「かんたんに失点してしまうのが、うちが勝てない原因」とDF大野和成は指摘し、「人数は足りていたと思うので、すべるだとか、もっと寄せるだとか、戦術じゃなくて細かいところがまだまだ足りないから、ああやって失点もしますし、勝ち点も落としてしまう」と課題を挙げる。

 後半、アンカー(奥野)とインサイドハーフ2枚(山田、小野瀬康介)という従来の中盤の形に戻した湘南は、立ち上がりから攻勢をかける。前節までで9ゴールを挙げてチームを牽引してきたFW町野修斗が、ドイツ2部のホルシュタイン・キールへと移籍。エースを欠いての初戦で、前節・横浜FM戦でゴールを挙げたFW大橋祐紀が積極的にゴールを狙うなど気を吐いた。

 後半34分に柏のDF立田悠悟が退場して数的優位に立つと、逃げ切りをはかる柏を攻め立て、アディショナルタイムに大野が同点ゴールを決めて、試合は引き分けに。18位・湘南(勝ち点12)と17位・柏(同13)による直接対決は、勝ち点1を分け合った。17位の柏は勝ち点を14にし、得失点差で横浜FCをかわして16位に。連敗を4で止めた湘南は、最下位を脱出できなかったものの、17位との勝ち点差1をキープした。「2を失ったというよりは、前向きに1を拾えた」と山口監督はポジティブにとらえていた。

「半歩進んだ」とこの試合を評した山口監督は、「厳しい状況には変わりないんですけど、日頃から逃げずにやってくれているところが、やっと形として半歩出たのかなと思います」と選手たちをねぎらった。

(取材・文 奥山典幸)
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