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「口よりもグラウンドで見せつけることが大事」準備を続けた川崎F守護神ソンリョン、3か月ぶりのリーグ戦出場で完封

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GKチョン・ソンリョン

[7.8 J1第20節 川崎F 3-0 横浜FC 等々力]

 3か月ぶりのリーグ戦出場も、気迫のセーブで完封勝利に貢献した。川崎フロンターレのGKチョン・ソンリョンは「僕もたくさん経験しているし、新井章太のときも試合に出られなかったときもあった。その時間がまた一段階レベルアップするためにいいタイミングになった」とベンチを温めた時間を振り返った。

 最後にリーグ戦で出場したのは、4月15日の第8節・名古屋グランパス戦。1-2で連敗を喫し、次節からはGK上福元直人に出番を奪われた。リーグ戦から遠ざかった3か月間を、ソンリョンは「僕だけじゃなくて、みんなで競争だと思っています」。上福元の活躍を見ながら、再び努力を続けたソンリョンが今度はピッチで活躍。その好循環の意味を、改めてソンリョンは口にしていた。

 前半7分、ソンリョンは横浜FCのカウンターから小川慶治朗との1対1となるも、タイミング良く飛び出して好セーブ。「ああいう状況が出てくると準備していた。最後の砦になれた。最大の反応ができた」。最後まで集中力を切らさず、3試合ぶりに無失点、そして白星を手にした。

 セットプレー時には味方に対して、鬼気迫る声を張り上げ、チーム全体を鼓舞する場面もあった。5試合ぶりのリーグ戦となったMF瀬古樹とともに、ひさびさのリーグ戦でも好パフォーマンス。「選手は口よりも、喋るよりも、(練習場の)グラウンドで見せつけること大事」。着実な準備がそのまま指揮官へのアピールとなった。

 チームはひとつ順位を上げ、9位となった。ルヴァン杯は敗退したものの、リーグ戦、そして中3日を挟んで行われる12日の天皇杯3回戦とタイトルのチャンスは残されている。経験豊富な守護神は「勝ったとしても終わりじゃない。一つひとつの試合でいい準備をして、決勝のように準備をして勝っていければ」とシーズン後半戦に力を込めた。

(取材・文 石川祐介)
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