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国立6万人熱狂!!欧州王者マンチェスター・Cが貫禄5発ゴールショー!! 横浜FMも3発大健闘

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FWアーリング・ハーランドが2ゴール

[7.23 Jリーグワールドチャレンジ 横浜FM 3-5 マンチェスター・C 国立]

 Jリーグワールドチャレンジは23日、国立競技場で昨季J1王者の横浜F・マリノスとヨーロッパ王者のマンチェスター・シティが対戦した。前半に横浜FMがFWアンデルソン・ロペスとDF松原健のゴールで2点を先取したが、マンチェスター・Cはハーフタイム直前に2点を取り返すと、後半にもFWアーリング・ハーランドの2ゴールなどで3点を追加。横浜FMもMF井上健太のゴールで1点を返したが、マンチェスター・Cの5-3勝利で決着した。激しい打ち合いに61,618人の大観衆が熱狂した。

 横浜FMは19日のセルティック戦(○6-4)に続いての国際親善試合。GK一森純がゴールを守り、4バックは右からDF松原健、DF畠中槙之輔、DFエドゥアルド、DF永戸勝也、ダブルボランチはMF渡辺皓太とMF喜田拓也、トップ下にMFマルコス・ジュニオールがそれぞれ入り、3トップは右からFW水沼宏太、A・ロペス、FWエウベルが並んだ。

 一方、昨季UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)などの3冠獲得を果たしたマンチェスター・Cはこれが今季初のプレシーズンマッチ。GKシュテファン・オルテガが最後尾に構え、4バックは右からDFカイル・ウォーカー、DFジョン・ストーンズ、DFマヌエル・アカンジ、DFナタン・アケが並ぶが、ストーンズはボランチで攻撃参加するという昨季同様の可変システムを採用した。

 中盤はアンカーにMFカルビン・フィリップスが構え、インサイドハーフはチェルシーから新加入のMFマテオ・コバチッチとMFジェームズ・マカティー。3トップには右からFWコール・パーマー、FWフリアン・アルバレス、MFジャック・グリーリッシュが並び、ハーランドはベンチスタートとなった。

 試合は立ち上がりからマンチェスター・Cがボールを持つが、横浜FMも狙いを定めてプレッシャーを敢行。前半5分にはショートカウンターからA・ロペスが前を向いてスルーパスを送り、最初のビッグチャンスを迎えたが、これはウォーカーにカットされてマルコスには届かなかった。

 横浜FMはボールポゼッション時に松原、永戸の両SBが機を見て高いポジションを取り、うまく縦パスを引き出すが、マンチェスター・Cの激しい守備に対応される。前半18分にはバックパスを受けた一森がロングキックを試みた際、アルバレスにスライディングで阻まれ、あわや失点かというピンチを迎えたが、跳ね返ったボールは枠外に飛んで命拾いした。

 前半25分、マンチェスター・Cは右を攻め上がったパーマーがマカティーとのワンツーから左足でカットインシュートを狙うも、これは一森がナイスセーブ。すると同27分、横浜FMは一森のスローを起点に畠中が縦パスを入れ、ロペス、水沼とつないだボールを喜田がデュエルで残すと、水沼のスルーパスに反応したロペスが裏へ。アカンジをかわして放ったシュートはオルテガに阻まれたが、跳ね返りをロペスが拾って左足で沈めた。

 欧州王者相手にほとんど個人技でゴールを奪ったロペスはピッチに座り込んでヨガ風の“瞑想パフォーマンス”を披露。このセレブレーションの元祖でおなじみのハーランドが目の前のベンチに座る中、お株を奪うような歓声を浴びた。

 なおも攻める横浜FMは前半30分、水沼のクロスからマルコスがヘディングシュートを狙うも、これは枠外。一方のマンチェスター・Cは同33分、フィリップスが中盤でタメを作って右に展開し、パーマーからのリターンを受けてミドルシュートを狙ったが、これは一森の正面に飛んだ。

 すると前半37分、再び横浜FMが試合を動かした。一森の縦パスはいったん相手に渡ってしまったが、トラップミスにロペスがつけ込むと、左サイドから永戸がオーバーラップ。ドリブルで持ち運んで右サイドに長い距離のクロスボールを送り込み、反対から飛び込んだのは松原。最後は冷静に右足でGKとの駆け引きを制し、2-0とした。

 ところが前半41分、マンチェスター・Cも意地を見せる。両サイドを深く使いながら横浜FMの布陣を大きく押し込むと、右サイドで起点を作ったパーマーの背後からウォーカーがオーバーラップし、折り返しのパスを供給。アルバレスは後ろ向きで受けてしまったが、アウトサイドで後ろに戻し、これを受けたストーンズが右足でゴール左隅に突き刺した。

 さらにマンチェスター・Cは前半42分、パーマーのクロスにアケがヘディングで合わせるも、これはクロスバー。だが、直後に横浜FMのゴールキックから同点弾を奪った。渡辺からのバックパスを受けた一森にフィリップスがプレッシャーをかけ、奪ったボールをアルバレスが収めると、冷静にキックフェイント。フィリップスと競り合う一森を左に飛ばせ、無人のゴール右隅に流し込んだ。

 立ち上がりから上々のパフォーマンスを見せ、前半のうちに2点リードを奪った横浜FMだったが、マンチェスター・Cの電光石火の攻撃に屈し、2-2の同点でハーフタイムを迎える形となった。後半開始時にはマルコスに代わってMF榊原彗悟を投入。昨季までの4年間、JFLのラインメール青森でプレーしていた榊原にとっては価値ある大抜擢となった。

 一方のマンチェスター・Cはフィールドプレーヤーを全員変更。4バックは右からDFジョアン・カンセロ、DFルベン・ディアス、DFエメリク・ラポルト、DFリコ・ルイスが入り、ビルドアップのボランチ役はL・ルイスが務める。アンカーにはMFロドリ、インサイドハーフはMFフィル・フォーデンとMFベルナルド・シウバ。3トップには右からMFオスカー・ボブ、FWアーリング・ハーランド、MFセルヒオ・ゴメスが並んだ。

 するとマンチェスター・Cは後半7分、すぐにスコアを動かした。一森のロングキックをL・ルイスがカットし、縦パスを受けたS・ゴメスが幅を取ると、中央へのパスからフォーデンがスルーパスを配球。これに抜け出したハーランドがエドゥアルドと競り合いながらゴール右隅に突き刺した。ハーランドはファーストチャンスで一仕事。観衆から驚嘆の声が漏れた。

 さらに勢いを増すマンチェスター・Cは後半9分、R・ディアスの浮き球パスにフォーデンがフリーで抜け出し、ペナルティエリア際から左足一閃。だが、これは一森がうまくキャッチし、横浜FMも追加点は許さない。なかなか良い形を作れない横浜FMは同17分、水沼がミドルシュートを狙ったが、これは枠を外れた。

 攻勢を続けるマンチェスター・Cは後半19分、カンセロが渡辺をかわしてミドルシュートを狙うが、これも一森にかき出される。それでも同27分、ゆったりとボールを回しながら攻め込み、ラポルトがプレスを引きつけながら縦に入れると、これを受けたロドリがドリブルで持ち出して右足一閃。しなやかなキックモーションで鋭いグラウンダーシュートをゴール右隅に突き刺し、リードを2点に広げた。

 横浜FMはその直後、すでに準備していた5選手を一気に投入。エドゥアルドに代わってDF上島拓巳、渡辺に代わってMF山根陸、水沼に代わってFWヤン・マテウス、エウベルに代わってFW宮市亮、A・ロペスに代わってFW井上健太がそれぞれ入った。マンチェスター・Cもベルナルドに代わってMFマキシモ・ペローネを起用した。

 横浜FMは後半41分、喜田が右サイドに縦パスを入れると、松原が最終ラインの背後に浮き球のパスを配球。これに抜け出した井上がなんとかボールに触れ、オルテガをかわしてゴール前へ。最後は無人のゴールに流し込み、再び1点差とした。だが、反撃はここまで。最後はカンセロのクロスからハーランドがもう1点を追加し、マンチェスター・Cが5-3で勝利した。

(取材・文 竹内達也)
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