beacon

欧州王者マンCに通用した“速さ”…横浜FM井上健太がバースデー弾!!「信じて走って良かった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF井上健太がマンチェスター・Cからゴール

[7.23 Jリーグワールドチャレンジ 横浜FM 3-5 マンチェスター・C 国立]

 この日が25歳の誕生日。横浜F・マリノスMF井上健太が欧州王者マンチェスター・シティを相手にバースデーゴールを決めた。

 投入されたのは2-4とされた直後の後半28分、本職のウイングではなく、FWアンデルソン・ロペスに代わる前線中央のポジションを任された。「練習では何もやっていない」というスクランブル起用だったようだが、ウイングのポジション争いは熾烈。それに福岡大時代にも前線起用の経験はあり、「どこで出ても自分の持ち味を出そうと思っていた」とモチベーション高くピッチに立った。

 すると井上はA・ロペスのように中盤に降りる形ではなく、サイドの背後に抜ける形で存在感を発揮。ケヴィン・マスカット監督からは「相手の最終ラインに対してスピードを活かすようにと入る前に言われていた」というが、まさにそのとおりの形で攻撃に絡んでいった。

 そして後半41分に歓喜の瞬間が訪れた。右サイドのDF松原健が浮き球パスを前方に送ると、これがクリアミスを誘い、井上が落下点に向かって猛烈なスプリント。追ったDFリコ・ルイスはGKとの連係でクリアすることができず、後方にボールが流れ、これを井上が無人のゴールに蹴り込んだ。

 欧州王者から奪った値千金のバースデーゴール。井上は「いいボールが健くんから来て、(混戦で)自分は関与していないけど、事故ったのを信じて走って良かった」と照れ笑いを浮かべた。

 井上は19日のセルティック戦でも2アシストを記録しており、欧州強豪との2連戦で1ゴール2アシストの大活躍。加入1年目の今季は序盤こそ出場機会を得ていたが、最近のJ1リーグ戦ではベンチ外も長らく経験していた中、シーズン終盤に向けて大きなアピールを果たした。

 それでも井上はこの日の最前線起用について「たまたま良かっただけで、そこでオプションになれたとは思っていない。FWの役割はビルドアップにもあるので」と厳しい自己評価。「どこで出てもいいように、与えられたポジションで与えられた時間で結果を残して評価を上げていくしかない立ち位置なので、いいほうに捉えてやっていきたい」とさらなる奮起を誓った。

 一方、自身のスピードを活かせるようになってきた手応えはあるようだ。

 この日はマンチェスター・C相手にも「スピードの部分はデータで見ても世界の選手に劣っているとは思わないし、間近に(宮市)亮くんとか世界でもトップトップのスピードを出す選手がいるので、臆することなく自信を持って試合に入っていた」という井上。「ようやく持ち味を出せるようになっていた感覚がある。ここからチームのオプションになれるように積み重ねていきたい」と残りのシーズンへの意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ
●プレミアリーグ2023-24特集

TOP