beacon

自身初の年間20ゴール!! 天王山制して近づく初優勝も神戸FW大迫「相手どうこうじゃない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

ヴィッセル神戸のFW大迫勇也

[9.29 J1第29節 横浜FM 0-2 神戸 日産ス]

 ヴィッセル神戸のFW大迫勇也横浜F・マリノスとの天王山で3試合ぶりのゴールを挙げ、悲願の初優勝に大きく前進させる白星をもたらした。これで自身初の年間20点目で、得点ランキングの単独トップに復帰。それでもチームを牽引するエースは「僕一人で取れるわけじゃないのでチームメートに感謝したい。チームが勝つために点を取れるようにしたい」と感謝を語った。

 前半23分に決まった先制点はPKで奪ったもの。大迫自身は「PKだったので落ち着いて決められた」とサラリと語ったが、このPKも大迫のクオリティーで得たものだった。DF酒井高徳からのクロスに対し、大迫が空中戦でDF角田涼太朗に完勝。これでつないだボールを収めたFW武藤嘉紀が相手のファウルを誘った。

 大迫が「チームとしてやるべきことを整理して試合に入れた」と振り返ったように、得点シーン以外でも高さを活かした攻撃が効果を発揮。その中心にいたのが大迫だった。大迫は攻撃の組み立てでも巧みなポストプレーで起点を担い、記者会見では吉田孝行監督からも「大迫、半端ないでしょう」と称賛が送られた。

 それでも経験豊富なストライカーに満足した様子はない。鹿島時代ラストイヤーの2013年に記録した19得点を上回るキャリアハイの20点目にも「一番はチームで僕に取らせてくれるようなチームになっている。そこが一番大きい」と冷静。「僕は得点を取ること、前で起点になることを一番に考えているので、チームメートに感謝。ここからも積み上げていければ」と静かに前を見据えていた。

 また残り5試合で2位と勝ち点4差という状況にも「終わってみないとわからないので」と油断はない。「自分たち次第だと思うし、相手どうこうというよりは自分たちが何をすべきかに常にフォーカスして練習から取り組んでいる。そこは若い選手にも伝えているし、相手どうこうじゃないというのは最近になってみんなの口から出てきているので良いことかなと思う」とチームの雰囲気には手応えを感じつつ、初優勝に突き進む構えだ。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP