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首位・町田が3失点敗戦…終盤猛攻も黒田監督「目が覚めた時には遅かった」

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FC町田ゼルビアが2-3で敗れた

[10.1 J2第37節 町田 2-3 いわき Gスタ]

 J2リーグの首位を独走しているFC町田ゼルビアは1日、第37節でいわきFCに2-3で敗れ、J2優勝に向けて痛い足踏みとなった。劣勢を強いられた前半に2失点を喫し、勝負に出た後半立ち上がりにも再び失点。その後はようやく本来の勢いを取り戻したが、3点ビハインドは最後まで重くのしかかった。

 試合後、黒田剛監督は「まだまだ我々には試練は続くし、試合なんてそんなに簡単じゃないぞ、まだまだ甘いということをすごく叩きつけられたような心境」と試合を総括。「ゴール前の体の張り方、寄せ方、セカンドボールを拾う状況で、いわきさんが一つも二つも早かったという印象。なぜこういうふうになってしまったのかわからないが、やっぱり精神的なところであるとか、勝負に徹するところに関して言うと、いわきさんの方がすごく気持ちが入ったゲームをしていた」と相手を称えるしかなかった。

 前半はなかなか持ち味のプレッシングがハマらず、いわきにボールを握られる時間が続いていた。本来であれば粘り強い守備で耐えしのぐのが町田のスタイルだが、この日は前半31分にゴール正面で与えたFKをMF山下優人に沈められ、先制点を献上した。

 黒田監督にとって山下は青森山田高時代の教え子。指揮官は「得意なコースも知っていたが、あの声援でGKに伝え切れなかった。試合前にはゴール前のFKがあるかどうかもなかなか想定できなかったので、それをしっかり伝えておけばもう少しやりようもあった」と悔いも述べつつ、その前のファウルにも反省点を指摘した。

「まずは我々が不用意なファウルをしたのが問題。不用意なファウルがあるとこういうゲーム展開になるということを学習していかないといけない」

 この悪い流れを打破できず、前半41分にミドルシュートから再び失点すると、ハーフタイムの2枚替えで修正を試みたが、後半1分にも速攻からゴール前を崩されて失点。「すごく甘くてフワッと入ってしまった。目が覚めた時には遅かったなという印象」と後手の試合運びを悔やんだ。

 とはいえ、まだ2位と勝ち点6差の首位。J2優勝・J1昇格争いで大きな優位を保っているのは変わらない。

 黒田監督は終盤に2点を奪った猛攻を「残り20分くらいのああいう状況を最初から出していければ良かった」と振り返りつつ、「それはたらればにもなるので、ホーム戦は残り2試合しかないが、ファン・サポーターに笑顔で帰ってもらえるように、また町田市民も含めてしっかりとした明るい未来を我々の手で届けられるようにもう一度チームを引き締め直して頑張っていきたい。この敗戦をしっかり反省材料にして、次に向けて強化していきたい」と先を見据えた。

(取材・文 竹内達也)
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Text by 竹内達也

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