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世界規模のスカウトプロジェクト「THE CHANCE」国内選考会いよいよ開幕!東北ラウンドにインハイ出場の尚志から主力4名参加!

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「次は、誰だ――」

 世界的スポーツブランドのナイキは、世界規模のスカウトプロジェクト「THE CHANCE」グローバルファイナルへ向け、世界各国(55か国予定)でセレクションを開催中。あす30日には「セミファイナル 東北ラウンド」で“日本代表”3名を決める国内選考会が本格的に幕を開ける(7月7日:九州ラウンド、7月14日:関西ラウンド。7月16日:関東ラウンド、7月21・22日:ジャパンファイナル)。

「THE CHANCE」とはプロ契約を交わしていない若きフットボールプレーヤーを対象とした世界各国で実施されるセレクションプロジェクト。各国のセレクションを勝ち抜いたプレーヤー(世界で計100名)は誰もが憧れるビッグクラブ、バルセロナ(スペイン)のユースアカデミーで開催されるグローバルファイナルへ進出し、そこでナイキによって選出された16名は4週間のスカウティングツアーでマンチェスター・U(イングランド)やユベントス(イタリア)などのアカデミーチームと対戦。名門クラブのコーチたちが見守る中でアピールに成功すれば、スカウトされ、欧州でプロ契約を勝ち取るチャンスも得ることができる。

「THE CHANCE」のグローバルアンバサダーを務める前バルセロナ監督のジョゼップ・グアルディオラ氏は「夢をかなえるための一歩になるはずだ。未来を切り開いて欲しい」と挑戦者達へメッセージ。あす行われる「セミファイナル 東北ラウンド」には、未来を切り開くことを目指す45名が参加することになった。その中には今年1月に全国4強へ進出した、強豪・尚志高(福島)からも主将でエースFWの皿良優介(3年)、ナショナルトレセン経験者のFW堀江一博(2年)、U-16日本代表DF佐藤翔太郎(2年)、そしてU-16韓国代表MF高慶汰(2年)の4名も参加。皿良は「やってやろうという感じです。ボールに絡んで、自分の持ち味をしっかり出して、それが結果につながればいいと思う。これがきっかけになって進路、視野が広がればいい。自身の考えが変わればいい。やるからには受かりたいと思います」と気合十分だ。

 7月末開幕の全国高校総体(長野)出場を決め、チームは昨年以上の成績を残すために準備を進めている。その中で彼らはチームの理解もあり、自分自身の将来を切り開くためのチャンスを得た。東北ラウンドを突破すれば、7月21日と22日に東京で開催される「ジャパンファイナル」へ進出。尚志からは2010年の「THE CHANCE」で当時10番を背負っていたMF平野伊吹(現流通経済大)が国内選考会を突破し、“日本代表”としてロンドンでの最終セレクションを戦っている。当時中学3年だった堀江は「正直その時は凄いなと思った。尚志の先輩は世界でも戦えるんだと思ったりした。(平野に憧れて)自分も頑張れば、そこまでいけるかもしれない、とワクワクして入学してきた面もあります。自分も最終的にはプロになりたい。プロになるためのステップになるかなと思って、受けてみようと思いました」と語る。今、チームで『個の目覚めが組織を強くする』、ということを掲げて自主練習などに取り組んでいる尚志。4選手はそれぞれが多くの経験を積むことでチーム力向上にもつなげる意気込みだ。

 年代別日本代表として世界と戦った経歴を持つ佐藤は「世界(の同年代の選手)はサッカーに対する気持ちというのが本当に死に物狂いというか、サッカーを仕事にするんだという気持ち、懸ける気持ちが強い。せっかくのチャンスを頂けたので少しでも上に行ける様に頑張りたいです」と世界のライバルたちとの戦いを見据え、そして高は「レベルは高いと思う。でも、将来世界に出て行くためにはこの年代で十分にやれて、十分以上に上回れるくらいじゃないと、アジア人もヨーロッパとかで認められないと思う。自分が劣っていると思っちゃダメ。勝ち抜けるという自信があるので大丈夫だと思います」と合格への自信を見せた。

 前回2010年の「THE CHANCE」では“日本代表”のMF熊田陽樹(流通経済大柏高、現ポゴン・シュチェチン=ポーランド)とMF木下ロベルト(益子芳星高、現国士舘大)が世界最終セレクション1次選考突破の32名まで勝ち残り、既に欧州でプロ契約を結んだ選手もいる。チームで結果を残すことができなくても、個人で、世界まで駆け上がる可能性のある「THE CHANCE」。満16歳以上、22歳以下(12年3月1日時点)の全てのフットボールプレーヤーをターゲットとした「世界規模のスカウティング」で国内選考会を突破し、次にチャンスをつかむのは「誰だ」。

(取材・文 吉田太郎)

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