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昨冬、1年生で選手権3試合フル出場。左SB平山零音は長崎総科大附で走力や前への力磨き上げて日本代表SBのように

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長崎総合科学大附高の左SB平山零音は左サイドで力強い動き

[6.10 インターハイ長崎県予選決勝 国見高 0-1 長崎総合科学大附高 トラスタ]

 1年時から名門で先発を務める左SBが、決勝点をアシストした。長崎総合科学大附高の左SB平山零音(2年=川崎市立大師中出身)は後半4分に右サイドから左足CK。「スペースをわざと空けて勢いを持って入ることで相手の守備も守備し辛いと思うんで、そこのスペースへ速いボールを蹴ることを意識して蹴っていました」という平山のボールをFW福島文輝(2年)が頭で合わせて、決勝点が生まれた。

 平山は160cmほどと小柄。だが、左足キックと前への推進力に秀でるDFは1年生からチャンスを掴み、選手権3試合で先発フル出場した。「3年生が優しくて、声も掛けてくれたので緊張せずにやれました」。中心選手として戦う2年目。この日は決勝点をアシストしたほか、守備面でも相手が背後を狙って来る中、力強い動きでボールを奪い、弾き返していた。

 鎖骨に入っていたプレートを抜く手術をしたために、今年は3月から5月に掛けて離脱。コンディションはここからさらに上げて行くことができそうだ。「(インターハイ予選は)CKとかセットプレーでは良いプレーができたんですけれども、プレー中はゴールへの意識が低かったので、前に進む力を付けて全国に臨みたいです。コンディションとか整えて、良い状態で全国を迎えたいです」と意気込んだ。

 より注目されてもおかしくない印象だが、本人は高校選抜や年代別日本代表に入っている選手が自分よりも実力があるから選ばれていないという考えだ。「狙うところはそういうところなんですけれども、周りの方ができているので、今年は上の舞台を狙いつつ、チームが勝てれば良いと思っています」ときっぱり。チームの勝利に貢献しながら自身の評価も高める。

 中学時代は神奈川県の中体連選抜。「小嶺(忠敏)先生の下でサッカーもそうなんですけれども人間性を磨きたくて(長崎総科大附へ)来ました。親元を離れてサッカーに集中したかったので総附に来て正解だったと思います」。より成長して日本代表DF長友佑都のようなプレーヤーになることが目標だ。

「目指すは長友選手のような、運動量豊富で守備もできて、プレー中にアシストもできるそんな選手になりたいです。運動量はまだまだ足りない。総附は走りなので、走り勝てないとプレーで勝てないと思うので、手を抜かずにやっていきたい」。武器である左足キックもよりレベルアップさせて、全国大会でもゴールを演出する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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